「うちの子に限って」…娘がいじめをしていたら?加害者・被害者それぞれの親の苦悩【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
「うちの子に限って」そう思っていたが、もし娘がいじめをしていたら?そんな事実を知らされた時、親はどうすればいいのだろうか。今回は、いじめの加害者と被害者、双方の親の視点から描いた、しろやぎ秋吾さん(@siroyagishugo)の漫画『娘がいじめをしていました』を紹介する。いじめた本人でもいじめられた側でもなく、何があったか直接は知らない保護者の視点で淡々と描かれる2つの家族が、いじめと向き合っていく物語だ。
「加害者」の親になる可能性…作者が語る制作のきっかけ
いじめる側、いじめられる側ではなく、その親の視点になっているという斬新な観点の本作。描くきっかけについて尋ねると、「セミフィクションの題材として『いじめっ子の親の話』を編集さんに提案していただいて、自分も読んでみたいと思い、描き始めました」と語る。
しろやぎさんには小学生の息子と娘がおり、「この本の主人公の様に『まさか自分の子どもが…』と思いながら、いつそうなってもおかしくないなとも思いました。加害者、被害者、第三者の親がそれぞれどんなことを考えて、どんな悩みを持ってどう着地するのか考えてみたいと思ったからです」と、作品に込めた思いを明かす。
SNSでフォロワーから募集した怖い話や家族の話が人気だが、本作はフィクションだ。「しかし、できるだけ登場人物の心情をリアルにしたくて、妻と編集さんに何度もネームを見てもらって、何度も作り直しました」と、リアリティの追求にこだわったという。制作に行き詰まった際には、SNSで「子どもがいじめをしていた」「子どもがいじめをされていた」という体験談を募集し、100件以上読み、親の心情の参考にしている。
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