【ホラー】その“赤”は何を意味する?家の中で静かに広がる異変…怪異だけではない恐怖が襲う【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
「僕の家には何かいる」少年にしか見えない影。祖母は、「家の守り神」と言うけれど…?新興宗教にはまった兄が家庭を崩壊へと導くちょっと怖い話、かんさび(
@kansabi_kk
)さんの「家にいるものの話」を紹介するとともに制作の経緯や見どころを聞いた。
子供、怪異、そして兄…視点で変わる世界
作者のかんさびさんは、本作について「子供の視点から見た怪異」を描きたくて執筆したという。物語は子供の目線から始まるが、途中で怪異側の視点へと切り替わる構造が印象的だ。恐れる側ではなく、恐れられる側から世界を見つめることで、同じ出来事の意味合いががらりと変わっていく。この発想のきっかけについて、「ほかの動物や昆虫の視点から見る世界というドキュメンタリーを見て、全然違う視点や色、物の捉え方をしているということを知り、このお話を思いつきました」と明かす。
本作のテーマは“見るものによって世界の見え方が違う”となっており、「子供の視点からみた世界、怪異から見た世界、また新興宗教に心酔している長兄が描く世界など、それぞれがよしとするものが違うということを表現するために描き分けています」と説明する。
怪異側から見た世界の描写では、新興宗教にのめり込んだ長兄が家族を入信させようとするが、彼だけが赤で描かれている。かんさびさんは、「『赤が濃くなっていく』のは色によって、その人の感情や状態を視覚化しているので、『長兄がさらにこの新興宗教に心酔していっている』ということを表しています。赤はとくに主張が強く攻撃的な色なので、この色の濃淡で状態を表現しました」と、色彩表現の意図を語ってくれた。
怪異と少年、それぞれの視点が交差することで浮かび上がる見え方の違い。奇妙な話でありながらも、どこか優しい余韻を残すかんさびさんの「家にいるものの話」をぜひ読んでみてほしい。
取材協力:かんさび(@kansabi_kk)
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