父の死後、引き取られた親戚の家で待っていた「養母からの壮絶な虐待」。逃げ場のない少女を襲った地獄の日々【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
最愛の父の死。それを機に、幼い少女は養女として叔父の家で暮らすことになった。しかし、そこで彼女を待ち受けていたのは、温かい家庭ではなく、養母からの日常的で壮絶な「虐待」だった――。
ライブドアブログやInstagram(@yuppe2)で漫画を発信しているゆっぺさん。彼女が描いた『親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話』は、読者から「人生で一番大切なことが描いてある」と感動の声が殺到し、電子書籍化もされた話題作だ。今回は、本作の主人公であり、ゆっぺさんの実の祖母である“キヨさん”の壮絶な半生について、作者本人に話を伺った。
誰も助けてくれないなら、私が強くなる
物語は、キヨさんの幼少期の実話をベースに展開する。叔父の家に引き取られたキヨさんは、養母から凄惨な虐待を受け続ける。あるとき、義理の兄にその事実を打ち明けられそうなチャンスが到来するが、運命のいたずらか、結局その機会を失ってしまう。
「誰にも助けてもらえない」という圧倒的な絶望。しかし、この一件でキヨさんは泣き寝入りするのをやめた。「誰にもわかってもらえなくても、私が強くなれば平気」「親に捨てられたからって不幸な人生なわけじゃない」「みじめだなんて思うのはやめる」と、自らの足で立ち上がり、強く生きることを決意したのだ。不幸のどん底で見せたこの圧倒的な生命力が、多くの読者の胸を強く打つ。
地獄を見たからこその「究極の優しさ」
壮絶な虐待を経験しながらも、決して心を歪ませることなく、優しくて強い心を持ち続けたキヨさん。ゆっぺさんは、そんな祖母の「必ず相手の目線に立って物事を見るところ」「常に感謝の気持ちを持っているところ」を心から尊敬しているという。
「自分がされて嫌なことは人にはしない、自分が平気でも相手が嫌なことはしない……という、漫画で描いているそのままの人間です」理不尽な暴力を受けてきたからこそ、他者の痛みがわかる。その究極の優しさは、私たちが忘れかけている大切な何かを思い出させてくれる。
「気持ちが楽になってうれしい」家族の反応
身内の壮絶な虐待被害というヘビーな過去を世に出すことについて、ご家族からは「おばあちゃん孝行できてよかったね」「おばあちゃんの気持ちが楽になったことが一番うれしい」と温かい言葉をかけられたという。
現在ゆっぺさんは、本作とはまったく作風の違う新しいコミックエッセイを執筆中。「新しいことに挑戦するのは楽しいです」と意欲を燃やしている。
理不尽な不幸から、自らの力で“日本一幸せ”を掴み取ったキヨさんの生き様。人生に迷い、打ちのめされそうなときは、ぜひ本作を開いてみてほしい。
取材協力・画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)
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