富野節が炸裂!「機動戦士ガンダム」シリーズの監督が考える宇宙

2014年1月21日 20:24更新

東京ウォーカー(全国版)

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先日、六本木ヒルズ「六本木天文クラブ」のイベントにて、ガンダムを通して宇宙を学ぶ「ガンダム天文入門」が開催され、「機動戦士ガンダム」シリーズの監督を務める富野由悠季氏が「円筒状スペースコロニーの実現の可能性」について言及。「ガンダムはアニメ(笑)。実現は非現実的」などと“富野節”を炸裂させ会場を沸かせた同氏だが、「球体の素晴らしさ」や「種の保存」などについても質問をぶつけてみた! 今回は、その様子を余すことなくお届けする。

●まずは「地球の魅力」についてどう思う?

地球には空気があって水があって。その流れの、循環の中に、人は生きているんだということを意識しなくてはいけない。エンタメの世界では、『スペースコロニー』などファンタジーなものをいくらでも作って良いと思う。しかし、真空の円筒状『スペースコロニー』では人類は生きていけない。地面が外側にある構造体より、コアのある丸い球体。空気層のある構造体にスゴさを感じている。

●『スペースコロニー』は実現できる?

この30年考えてみて、『スペースコロニー』で人類が生きていくことには懐疑的にならざるを得ない。アニメだもん(笑)。残念だけど、今の人間工学ではコロニーを作る材質もないはずです。そういえば、あれって京都がすっぽり入るくらいの大きさなんですよね…。コロニーの重力は0.9Gに設定してあるって? その数字は嫌い。0.9Gだと人がひ弱になるから1.1Gにすべき。そうすればコロニーの住民がマッチョになって地球に宣戦布告できる。

●『コロニー落とし』(コロニーそのものを兵器として、地球や月に落下させ目標を破壊する戦術)は可能?

『コロニー落とし』を実際にできるワケがない! 『スペースコロニー』自体は中が空洞なので、大気圏との摩擦熱でバラバラになりますよ。そう考えるようになって、今となっては(アニメで『コロニー落とし』を)やったことを後悔している。

●じゃあ宇宙に移住はできない?

火星移民はありかも。火星ぐらいの星を宇宙の安定した場所に引っ張ってくれば可能でしょうね。

●宇宙には行ってみたい?

僕は行きたくない! やだもん(笑)。宇宙飛行士の毛利さんや若田さんも言ってますよ。スペースシャトル、あれは乗り物じゃないと。あの人たちの中で、生還できると思って宇宙に行っている人は誰もいない。やっぱり僕は、海と山とお姉さんが欲しいし(笑)。

●いん石が落ちた際の“種の保存”として、“宇宙移住”するという考えについては?

(宇宙移住しなくても)この40、50年のうちに、いん石の軌道修正ができると思うんです。でも、いん石の監視のために宇宙ステーションは必要。原爆か水爆のどちらかもいる。理想は、火星軌道、衛星軌道までシャトルを運航する技術。シャトルは打ち上げなければ、と思う。国際宇宙ステーション計画の縮小が取り沙汰されているけど、なんとかやめないで、と思っている。

●宇宙は必要?

政治家など主導権を持つような人は、宇宙の外から1カ月くらい地球を見降ろす必要がある。“認識論”を高めるために宇宙の存在は必要です。

●宇宙人はいる?

僕が宇宙人だもん(笑)。まあ、系外惑星は400個見つかっているし、地球のようなものももうすぐ見つかる。単細胞はいっぱいいるでしょう。あと、3年で離婚している芸能人の話をワイドショーで見てきたんですが、僕が言いたいのは“今を大切にして愛を育みましょう!”ということ。地球のこんな何億年の歴史の中で、我々の人類史なんて一瞬なんです。絶対地球は使い切っちゃいけない。地球が心底、大事だということが分かった。

●このような宇宙的な知識はもともとありましたか?

何も知らなかったけど、1冊の本との出会いですね。ガンダムの世界は、ジェラード・K・オニールさんの本に全部描かれてる(笑)

ガンダムファンが抱くさまざまな疑問に対し、時には自虐的な発言で笑いを交えながら、自身の考えを述べた富野由悠季氏。今回の「ガンダム天文入門」では、地球の素晴らしさや宇宙の面白さ、環境問題に至るまで熱く語り、富野節を炸裂させていた。【東京ウォーカー】

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