結局、サウナは何がいいの?女性におすすめしたい5つの理由と注意したい3つのこと

東京ウォーカー(全国版)

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ブームを超えてライフスタイルに定着しつつあるサウナ。男性だけでなく女性にもファンが増え、新しい施設も次々にオープンしている。一方で、サウナには入ったことがない、抵抗があるといった未経験者もまだまだ多い。「ととのう」ことで気持ちがいいだけでなく、むくみや冷えなど、女性の体の悩みを緩和するともいわれているサウナ。具体的に何がいいのか、漢方医学、自然療法の考えに基づいた内科診療を行っていて、ご自身も日々サウナに通っているという、イシハラクリニック(東京都)の副院長・石原新菜先生に女性の立場で、女性にとってのサウナについて話を聞いてみた。

サウナに入ることで女性にも体にいいことがある


女性にサウナをおすすめしたい理由


1.血行がよくなる

【写真】サウナに入ることで全身の血管が広がる

【石原新菜先生】サウナは80~100度近い温度の中に入って体を温めるわけですが、これによって全身の血管が広がって血液の流れがよくなります。血行がよくなることで顔色や肌のハリ・ツヤがよくなるなど、美容的な面への影響があると思います。また、血行がよくなることで血液の中の酸素や栄養が全身に行き渡り、疲労回復や健康的効果も期待でき、肩こりなどの緩和にもつながります。

無理は禁物だが、サウナ後に水風呂に入れると気持ちよさも格別

サウナ後の外気浴(休憩)までをセットにしよう

また、サウナ→水風呂→休憩をセットとした入り方では、血管も拡張→収縮→緩和を繰り返すことになり、サウナに繰り返し入ることでポンプのような血管の収縮機能が鍛えられると考えられています。1回のサウナで1セットだけでなく3セットほど繰り返してみましょう。サウナ室や水風呂の時間は自分のペースでOKです。

2.冷えの緩和

サウナは体を温めるのにもいい

【石原新菜先生】体の冷えに悩む人も多いと思いますが、この冷えも血行不良によるもの。特に女性は手足の冷えを訴える人が多いですが、血行が悪いことで手足の先まで血液が流れず、冷えてしまうことがあります。体はそれほど寒いと感じていないときや夏でも、手足は冷たいということがあります。

サウナと水風呂や外気浴をセットにすることで血行がよくなる

サウナでは物理的に体を温めますが、それによって血行がよくなり、結果的に冷えを改善する可能性があります。1回サウナに入ったからと言って改善するわけではありませんが、体を温めることを習慣にし、できれば運動などと組み合わせることで変化が見られるようになります。

3.むくみが取れる

汗をかく前と後には水分補給も忘れずに

【石原新菜先生】一般的に女性は男性に比べてむくみに悩む人が多くいます。ホルモンバランスの影響や、冷えがむくみにつながることがあるためです。長時間の同じ姿勢や運動不足なども原因となるため、デスクワークや立ち仕事が中心の人も起こりやすいと言えます。

きちんと水分補給をしながらサウナで汗をかくことで、余分な水分を排出できます。血行が促進されることやリンパの流れが改善されることも、むくみ解消につながります。サウナに入るだけでなく、サウナ後の水風呂や水シャワー、その後の休憩までをセットにし、こまめな水分補給をすることが大切です。水分不足や急激な大量の水分摂取は、むくみにつながることがあるので注意が必要です。

4.自律神経を整える

自律神経を整えることは健康でいるためにも大切

【石原新菜先生】不規則な生活や運動不足、ストレスなどが原因で起こる自律神経の乱れ。自律神経は“生命維持装置”と呼ばれることもあり、血管や内臓の働きなどにも影響するので、乱れると体のさまざまな箇所で不調が起こります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、緊張状態では交感神経が高まり、その後に副交感神経が高まってリラックスした状態になります。スムーズにこの切り替えができている状態が理想です。

交感神経と副交感神経のスイッチを切り替える必要がある

自律神経を整えるのにサウナや入浴が役立つと言われています。体が温まることで副交感神経が優位になり、血管が拡張し、心拍が上がってくると次第に交感神経が優位になっていきます。水風呂に入るとその温度に順応して血管が収縮し交感神経は優位なまま。そして外気浴(休憩)で血管が拡張して今度は副交感神経が優位になります。この切り替えで自律神経が整います。

5.ヒートショックプロテインが作られる

熱によって増えるヒートショックプロテインはサウナでも作られる

【石原新菜先生】ヒートショックプロテインは細胞の損傷を防ぐタンパク質の一群のこと。熱によって増えるタンパク質としてこの名前が付いています。サウナや入浴など熱によるストレスの中でヒートショックプロテインが作られ、疲労回復や免疫力のアップが期待できます。

水風呂、外気浴を1セットとして体験しよう

また、ヒートショックプロテインは皮膚や血管の老化予防にもつながると言われていて、健康面、美容面でもメリットがあります。入浴の場合、40~42度のやや熱めのお湯に入ることがよいとされていますが、サウナは高温なので、温度を気にする必要はありませんが、水風呂、外気浴をセットにするとよいでしょう。

ヒートショックプロテインは熱の刺激があってから作られはじめます。2、3日後にピークになるため、2、3日ごとにサウナや熱めのお湯の入浴をするとキープできると言われています。

特に女性におすすめのポイントを教えてもらったが、基本的には男女問わずおすすめとのこと。ほかにも、代謝が上がる、疲れが取れる、肌のターンオーバーを促す、ストレス発散、よい睡眠につながるなど、いいことがいろいろあると言う。いいこと尽くめの印象だが、注意すべき点もある。

サウナに入るとき注意したいこと


1.生理中や生理前後の体調に気をつける

自宅のお風呂にゆっくり入るのもいい

【石原新菜先生】女性ならではの体調の変化なのが、生理中やその前後。生理中の体調には個人差がありますが、基本的に生理中であってもサウナに入ることがダメというわけではありません。ただ、施設側で生理中の利用をNGにしていることが多いのが現状です。

生理の前後も不調を感じる人は少なくありませんが、このときも特にサウナがダメということはありません。これまで挙げてきたことなどから、サウナに入ることで、スッキリ感やリラックス感を得られるため、生理前後のモヤモヤが緩和することもあります。ただ、病気でないとはいえ、体調がよくないときは無理をしないこと。自分の体と相談しましょう。

2.鉄分を補給する

水分補給だけでなく鉄分などのミネラル補給も意識しよう

【石原新菜先生】サウナで汗をかくと、水分や塩分が失われることは広く知られています。水分補給の大切さはいろいろなところで言われていますが、意外と知られていないのが鉄分のこと。汗でミネラルが失われるというのを聞いたことがあると思いますが、その失われるミネラルのひとつです。サウナでは大量に汗をかくため、ミネラルを補給することも意識しましょう。

なかでも女性は生理もあるため、鉄分は不足しがちな栄養素で、鉄欠乏性貧血予備軍が多い。サウナに限らず、汗をかいたあとには積極的に鉄分を含む食材をとるように意識してみてください。女性の多くが“隠れ貧血”の可能性があるので、日常的に鉄分をとるようにしたいですね。

3.肌や髪にダメージを与える

サウナハットは髪を熱から守ってくれる

【石原新菜先生】サウナの高温は間違いなく肌や体に刺激となります。まず、肌に関してはサウナ室で何かするというよりも、サウナ後のスキンケアでしっかり保湿をすることが大切です。サウナ施設や温浴施設に備え付けのスキンケア用品もありますが、自分の肌に合ったものを持参して、丁寧にケアするとよいと思います。フェイスパックなどを利用するのもよいですし、とにかく自分の肌に合うもので、保湿効果のあるものがいいですね。

髪の毛はサウナに入る前に洗うと思いますが、サウナ室ではサウナハットを被るのもよいと思います。最近ではいろいろなデザインのサウナハットがあって、ファッションで被るように思われますが、髪を熱から守る意味があります。サウナハットがなければタオルで髪を巻くのでもいいので、髪を保護しましょう。

あとはシャンプーのときにトリートメントなどを使ったり、サウナ後もすぐに髪を乾かすようにします。髪を濡れたまま放置したり、自然乾燥すると、キューティクルが開きっぱなしになり、髪が傷む原因になります。また、アウトバス用のヘアケア剤を使用する際は、髪の表面を覆うだけでなく髪に浸透するタイプを使いましょう。


ご自身も毎日のようにサウナに入る石原先生。「女性にももっとサウナを楽しんで欲しい」と話す。うまく活用することで、心と体のリフレッシュやリラックスにつながる可能性があるサウナ。食わず嫌いならぬ、入らず嫌いや頭で考えてなんとなく敬遠していた人も、試しに一度トライしてみよう。すでにサウナに入る習慣のある人も、女性ならではの注意点を意識して、より快適なサウナライフを楽しんでほしい。

石原新菜先生プロフィール
医師・イシハラクリニック副院長
ヒポクラティック・サナトリウム副施設長
​健康ソムリエ理事
​ロングライフラボ理事
フェムテック・ジャパン理事
秋田栄養短期大学特任教授
日本内科学会会員。日本東洋医学会会員
日本温泉気候物理医学会会員
クリニックでの診察のほか、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。著書は 13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない 蒸し生姜健康法』をはじめ、『「体を温める」と子どもは病気にならない』、『研修医ニーナの731日』等70冊を数える。監修した書籍を含めると100冊を超え、韓国、香港、台湾、ベトナムでも翻訳され出版されている。サウナが好きで毎日のようにサウナに足を運んでいる。二児の母。



取材・文=岡部礼子

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