週末クルマライター・栗原が行く！鈴鹿でSUPER FORMULA開幕戦を堪能

クラッシュが相次ぐフリー走行

さて、レースウィークはまるで初夏のような暑さ。その中で土曜日は、午前中に公式練習走行、ピットウォークを挟んで午後に予選が開催されました。セッション開始14分すぎにジェームス・ロシター(VANTELIN TEAM TOM’S)がデグナーカーブ2つ目でスポンジバリアに突っ込み赤旗中断。

セッション再開後、再び同じ箇所で今度は山本尚貴(TEAM MUGEN)がグラベルにつかまりマシンストップ。

各車が予選に向けてソフトタイヤを履いてタイムアタックに入り始めた終盤。SUPER GT開幕戦で活躍した塚越広大(REAL RACING)がミディアムタイヤで1分38秒509をマークしトップに浮上。その後、ソフトタイヤを装着した野尻、山本がアタックを行い塚越のタイムを上回ったが、その差はコンマ282！セッションが終わると、トップ3がホンダ勢が独占！

トヨタ勢では4位に関口雄飛(IMPUL)が最上位。しかし5位〜7位がホンダ勢が並び、昨年のシリーズチャンピオンでトヨタ勢の石浦宏明(CERUMO・INGING)は1秒279差の12位という結果。昨年までSUPER FORMULAはトヨタ勢が幅を効かせていたが、今年は勢力図が大きく変わった印象を受けました。

ドライバーやチームのファンサービスタイム「ピットウォーク」は大盛況。

レースでは、お昼頃にドライバーたちがファンサービスをしたり、チームがノベルティを配布する「ピットウォーク」という時間が設けられています。

この時間を利用して、先程SIGMAブースでお借りしたレンズをカメラに取り付け、手持ちのSIGMAの18−35ミリF1.8というレンズと比較する形でテスト撮影をしてみることに。被写体は昨年の日本レースクイーン大賞に輝いた「生田ちむ」さん(B-MAX)にお願いしました。

まずは18−35ミリF1.8 ART

続いて24−70ミリF2.8 ART

結論「生田さんはかわいい！」。

レンズはズームリングの回転方向が逆であるため使い勝手が違って戸惑いましたが、新しいレンズには「手ブレ補正」がついているためか、ちょっとだけ絵がシャープ。また色乗りも少しよいようです。でも大きくて重い…。ですので「どちらもいいレンズ」ということで返却しました。

予選でホンダ勢がトップ5を独占

15時45分からノックアウト予選が開始。Q1は全車ミディアムタイヤでアタックです。トップ通過は今年から参戦した松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、2番手に山本、3番手に山本のチームメイトでルーキーの福住仁嶺が入るなど、トップ6をホンダが占め、公式練習と同じ流れに。

14台から8台に絞られる7分間のQ2では、全車ソフトのニュータイヤでコースイン。ほとんどのドライバーはウォームアップを終えると、すぐにタイムアタック。セッション残り25秒、2回目のアタックをしていた平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がデグナー1つ目先でコースアウトし、セッション終了まで13秒残したところで赤旗中断。

残り3分でセッションは再開するも、TEAM MUGENの2名をはじめとした上位陣はQ3に向けてタイヤを温存。いっぽうQ2通過を目指す陣営はニュータイヤを投入するかユーズドで戦略が別れました。ニュータイヤを投入した塚越、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、石浦は通過したものの、Q1トップ通過をした松下はユーズドタイヤを選択。Q3でのポールを狙ったものの、ニュータイヤ勢の前に立つことができずQ2敗退。

ポールを決めるQ3では、ニュータイヤを残していた伊沢、野尻、山本、福住の4人の勝負に絞られました。最初にタイムを出したのは伊沢で1分37秒935。これに続いてアタックした野尻が伊沢のタイムを大きく上回る1分37秒040。その後、福住が1分36秒991でトップに立ったものの、その直後に山本が1分36秒911と、わずか100分の8秒更新。先輩としての意地を見せてのポール獲得となりました。

山本のポール獲得は2016年の開幕戦以来2年ぶり通算9回目。セカンドグリッドは福住で無限のワンツー。さらに終わってみれば1位から5位までホンダ勢が並びトヨタ勢のトップは石浦で6番手。鈴鹿の予選は「ホンダ勢が復活の狼煙を上げた」と言っても過言ではないかもしれません。