日本の峠で生まれた「ドリフト」が世界大会開催へと羽ばたくまで
東京ウォーカー(全国版)
大会を初めて13年後にJAF公認を獲得。国内公認レースへと昇格
2000年に地方の小さなサーキットで始まった「D1グランプリ」は、運営方法やルール、安全対策などは、齊田さんをはじめ、試行錯誤の中で決めていった。また、人気の高まりと共に、より集客人数の大きな場所へと開催会場を移していく。その中には富士スピードウェイのような常設サーキットでの開催はもちろんのこと、東京や大阪、名古屋といった都心にある空き地に仮設スタンドを設置しての興行もあった。会を重ねるごとに、大会はノウハウは蓄積され、また固定ファンの数も増えていった。

それに呼応するかのように、川畑さんもショップのドライバーから、2004年にはパーツメーカーとタイヤメーカーのワークスドライバーと階段を踏み進めていく。そして2006年に富士で行われた最終戦で初優勝を飾る。「D1グランプリに出た当初は、予選落ちするか、なかなか勝ち上がれない状態が長く続きました。ですから練習して、とにかく勝ちたいという思いで続けていました。そして勝った時にこういうインタビューを受けたい、というイメージを大会前夜にしていましたね。そして、周囲の環境も変わったりして、自分は置いていかれないよう一生懸命がむしゃらに頑張りました」。その後、川畑さんは常勝街道を突き進むこととなり、D1トップドライバーの地位にまで上り詰めた。

運営が確立しつつあった2013年、D1グランプリに大きな転機が訪れる。ドリフト競技が日本自動車連盟(JAF)に認められ、国内の公認競技へと昇格したのだ。「JAFに加盟することによって、様々なルールの正しい運用方法や安全基準など、彼らのノウハウを受け継ぎ、学ぶことができました」と齊田さんは語る。「また、当時40カ国近くでD1グランプリを模したドリフト競技が行われていたのですが、JAFの方もドリフトが日本発祥の競技ということを認識していたので、各国の自動車競技連盟の中でも一番早く公認競技としてくれたのです」。最初の大会開始から13年。ドリフト競技が公に認められたのだ。
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