まさに日本の美! 珠玉の肉筆浮世絵が一挙に見られる展覧会が京都で開催
関西ウォーカー
日本を代表する絵画の浮世絵。そのうち『肉筆浮世絵』は鮮やかな色彩で摺られ量産される版画のイメージが強い浮世絵に対して、浮世絵師が絹本、紙本に直接描く1点ものの作品。そんな肉筆浮世絵が集められた展覧会『美を競う 肉筆浮世絵の世界』が京都文化博物館で4月27日(土)より催されている。


今展覧会では多数の肉筆浮世絵のコレクションを有する、岐阜県高山市『光ミュージアム』所蔵の珠玉の名品の中から美人画を中心に111点を厳選して紹介。同コレクションがこれほどの規模で一挙公開されるのは初めてとなっており、見応えたっぷりの肉筆浮世絵を堪能できる機会となっている。


4月27日(土)には同展の開会式が行われ京都文化博物館館長の山田啓二氏は「平成最後の、令和最初の特別展、まさに日本が変わるときに日本の美ともいうべき浮世絵の最も精緻で筆遣いがわかり贅沢な催しができることに感謝します」と挨拶。続けて折角の連休が雨模様で屋内の博物館であることに触れて「これを機に日本の美を見てもらえたら、また知っていただくことが我々の使命です」と話した。


軸装された3点を除いて額装展示となっているので、ケースに軸装作品として展示されるより近くで見ることができる今展示。絵師の迫力溢れる筆遣いや描かれた遊女の髪の細かい部分まで観察することができる。また、描かれた遊女の服装や髪型で時代、身分の違いを窺い知ることができたり、当時の風俗、習慣を隅々まで熟視が可能となっている。


また5月5日(日)には『浮世絵うちわを作ろう』と題したワークショップが開かれたり、5月12日(日)は福岡市美術館副館長・中山喜一郎氏を招いて『肉筆美人画の夢うつつ』の講演も行われるなどイベントも催される。


そして同館2階総合展示では『太田喜二郎と藤井厚二—日本の光を追い求めた画家と建築家—』を開催。太田喜二郎はベルギーに留学し、明るい光を印象派風の点描で描くことを身につけた画家。一方、藤井厚二は建築家として欧米を視察、帰国後は西洋の技術を取り入れながらも日本にあう住宅の研究をした人物。そんな2人は現・京都大学で講師として招かれ交流を深めていったという。本展では絵画、建築の異なるジャンルの2人の交流を紹介している。こちらも合わせて日本の美に触れてみてはいかがだろうか。


●会場データ
京都文化博物館 休館日 月曜日(祝日は開館、翌日休館) 開館時間 10:00〜18:00 ※金曜日は19:30まで(入場はそれぞれ30分前まで)
●『美を競う 肉筆浮世絵の世界』開催概要
期間 2019年4月27日(土)〜6月9日(日)※休館日:5月7日(火)・13日(月)・20日(月)・27日(月)、6月3日(月)
料金 一般 1,300円 (1,100円) 大高生1,000円(800円)中小生500円(300円)
*()内は20名以上の団体料金
『太田喜二郎と藤井厚二—日本の光を追い求めた画家と建築家—』
期間 2019年4月27日(土)〜6月23日(日)
料金 一般500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生以下無料
*()内は20名以上の団体料金
桜井賢太郎
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