ボールペンの常識を覆した“消せるボールペン”が売れる理由って?
東京ウォーカー
ステーショナリー売場の目立つ場所で見かけるようになった“消せるボールペン”が人気となっている。昨年12月にパイロットが発売した消える3色ボールペン「フリクションボール3」は、既に品薄状態とのことだ。消えないことがメリットの1つでもあるボールペンの常識を覆した、消せるボールペンが売れているのはなぜだろうか?
鉛筆とは違ったスムーズな書き味、太さや色などの種類の豊富さなどから、社会人になると多くの人が鉛筆ではなくボールペンを利用するようになる。消えないことがメリットである反面、「間違えたら書き直したい」「ボールペンが消せたら良いのに」と、消せなくて困ったという経験は誰しもあるだろう。
パイロットが2005年に発売した“消せるボールペン”フリクションシリーズは、そんなユーザーの願いを叶え、現在では全世界100ヶ国以上で発売、6年累計で約4億本といった大ヒット商品にまで成長した。消せるというだけではなく、ユーザーから要望のあった“消せる蛍光ペン”や“キャップの要らないノック式ペン”など、難しいニーズに応えた多彩な商品展開を実現している点が、フリクションシリーズが売れている理由ではないだろうか。また、ユーザーの声に耳を傾け、実用性、デザイン性にまでこだわりをもって作られていることも、パイロットというブランドが支持され、ひいては消せるボールペンのヒットにつながっているのだと思われる。
ちなみに、パイロットが、温度変化によって色が変わるインキの基本技術の開発に成功したのは、今から30年以上も前の1975年のことだ。開発当初から改良を重ねた結果、65℃で色が消え、-20℃で復色する、現在の安定したインキとなった。このボールペンの後部にある専用ラバーでこすると摩擦熱によってインキの色が無色透明になる仕組みとなっている。なお“消せるボールペン”は先に書いたとおり、65℃で色が消えるという性質を持った特殊インキのため「証書類・宛名書きには使用できません」とのことなので、使用時は、注意してもらいたい。
アナログ文具も時代と共に進化し続けている。進化したステーショナリーを便利に使ってみてはいかがだろうか?【東京ウォーカー】
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