ママと一緒に創る「新しい子育てのあり方」とは何か?アカチャンホンポのSDGsを聞いた
東京ウォーカー(全国版)
今年で創業90周年。創業以来マタニティ・ベビー・キッズの専門店として、出産準備用品から赤ちゃんに必要なベビーグッズまで、月齢や成長に合ったものを提案し販売するアカチャンホンポ。年間約200万人の妊娠・出産・子育てに関わる方と接点を持ち、日々一人ひとり違う子育てに寄り添い、たくさんのママやプレママのサポートをしている。
そんなアカチャンホンポでは、SDGsの理念を背景に「with akachanhonpo」という共創プロジェクトを掲げ、「新しい子育てのあり方」を提案し、さまざまな取り組みを行っているという。今回は、プロジェクトの内容と、同社が目指す「子育てのプラットフォームとは何か」についても担当者に聞いた。
安心して妊娠、出産、子育てができる世の中を目指す「with akachanhonpo」
冒頭でも触れた「with akachanhonpo」は、SDGsを背景にアカチャンホンポが掲げる企業理念が反映された共創プロジェクト。アカチャンホンポの担当者によれば、そのコンセプトは「安心して妊娠、出産、子育てができる世の中を『いっしょににつくる』ことを目指し、社会課題を解決していきたい」とのことで、2021年11月よりスタートした取り組み。アカチャンホンポだけでなくスタートアップ企業、大手企業、異業種など事業領域の垣根を越え、関連会社・取引先など多くの賛同企業とともに歩み始めた試みだ。現時点の取り組みは下記の3つになる。
【アカチャンホンポ×With Midwife(助産師)】~心とからだ~
アカチャンホンポが助産師とともに開始させたコンテンツサービス。赤ちゃんのいる毎日、赤ちゃんを望む毎日に最適な情報、相談できる場などを提供する取り組みだ。
これまでになかったより専門的な、妊娠・出産・子育てに関するわかりやすい動画コンテンツを作成・無償で公開し、コロナ禍などで「相談できない」「頼る人がいない」「母親学級が開催されない」といった多くのママの不安に寄り添う活動を行う。さらに、誰でも気軽に助産師と接点を持てるコミュニティをTwitter上で作るなどし、どんなときでも妊娠・出産・子育てについて相談し、学べる、新しい体験価値を提供している。
【アカチャンホンポ×Oisix】~食の課題解決~
「赤ちゃんや子供のいる暮らしが笑顔であふれるように食に関するお悩みを解決する」ことを目指した取り組み。一例では、食のサブスクを展開するOisix(オイシックス・ラ・大地株式会社)と連動・共同商品開発をし、離乳食、子供のおやつ、働くママたちのための時短ミールキットの配送など、子育ての場面でのあらゆる食の悩みを解決しようとするもの。
【アカチャンホンポ×BabyTech】~テクノロジーと子育て~
「BabyTech」は、妊活・妊娠、出産、乳幼児の子育てを支援するスマートデバイスやITサービスの総称で「育児にICT/IoTを活用しよう」とするもの。情報はもちろん、最新技術を商品にも反映させたものを含み、この新しいサービスを牽引するパパスマイルとタッグを組み、アカチャンホンポでもテクノロジーを活用した子育ての悩み、不安解決ができることを広く認知してもらおうと取り組んでいる。
また、優れた「BabyTech」商品、サービスを認定・表彰するイベント「BabyTech(R) Award Japan 2021」のプラチナスポンサーにアカチャンホンポが就任。全国のアカチャンホンポ従業員の投票による「アカチャンホンポ賞」を作り、優れた子育てIT商品・サービスを認定する賞の授与している。
女性活躍推進の陰で浮き彫りになったさまざまな問題にもきちんと向き合う
老舗赤ちゃん用品の小売店・アカチャンホンポだが、その歴史の矜持を持ちながらも、新しい伝達手段や技術を柔軟に活用し、そして積極的に取り組む理由は果たしてなんだろうか。
現代の社会では、女性活躍推進の一方で、ジェンダーの問題、少子化、核家族化、産後うつなど、女性を取り巻くさまざまな問題も浮き彫りになっている。妊産婦の死亡要因のうち最も多いのが、妊娠中から産後にかけての自殺という調査結果まであるほどだ(※2018年国立成育医療研究センター)。
アカチャンホンポでは、時代ごとに異なる課題にもきちんと向き合い、多くのママたちを支え、「出産」「子育て」という喜びを共有できるようにと、積極的な取り組みを行っているとのこと。このような企業姿勢から、国際女性デーに実施された「HAPPY WOMAN AWARD 2022 for SDGs」の企業部門 女性応援ブランド賞を受賞。広く評価・認知されることに加え、有意義な取り組みが派生していくこともまた、アカチャンホンポが望むところのようにも思う。
子育て総合支援のプラットフォーマーを目指し、多くの人たちと社会の役に立ちたい
SDGsにはさまざまな目標があるが、特に「人」「子供」「女性」に対する課題に対して、さまざまな取り組みを行うアカチャンホンポ。最後にその思いを担当者に聞いた。
「ママや赤ちゃんのいる暮らしを取り巻く環境は、多くの課題を抱えています。アカチャンホンポでは子育て総合支援企業として、『赤ちゃんのいる暮らし』を知りつくしています。そこから見える社会課題の解決を通じて、安心して子供を産み育てられる社会の実現を目指しています。
今後は『with akachanhonpo』を通じて、今まで挑戦できなかった領域や分野との共創を実現し、子育て総合支援のプラットフォーマーになりたいと考えています。そのためには小売りだけではなく、情報やサービスなどさまざまなチャネルを追求する必要があります。アカチャンホンポが子育てのプラットフォームになることで、そこで得れる新たな価値で多くの人たちと社会の、お役に立てるようになりたいと考えています」(アカチャンホンポ・担当者)
撮影・文:松田義人(deco)
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