“サステナブル”な取り組みは100年以上前だった?「ライオン」が人・環境問題に向き合ってきた歴史を探る

東京ウォーカー(全国版)

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生活に欠かすことができない商品ばかりを開発・製造してきたライオン

歯磨き粉や、ハンドソープの「キレイキレイ」でおなじみのライオン。今日ではトイレタリー用品、医薬品、機能性食品、ペット用品、化学品などを手がける日本の大手生活用品メーカーとして知られているが、その歴史は古く、創業は1891年(明治24年)。

創業者による「事業を通じて社会のお役に立つ」という精神により、環境や社会問題の解決に取り組んできたという。今で言うSDGsに通ずるものも多いというが、ここではライオンの人・環境問題に取り組んできた歴史と、主な事例を紹介したい。

ライオン創業当初から取り組んだ「慈善券」とは!?


冒頭で触れた通り、ライオンと言えば、まず歯磨き粉や、ハンドソープの「キレイキレイ」を思い浮かべる人も多いだろう。多くの人が親しんでいる商品の背景には、人々の健康や環境を第一に考えるライオンの強い想いが詰まっている。

ライオンの社会貢献活動の原点は、1900年(明治33年)「慈善券付ライオン歯磨」の発売に遡る。これは、ライオンが販売していた「ライオン歯磨」の袋の裏に、慈善券を加えたものだ。消費者がこの商品を購入した後、「慈悲券」をまず児童養護施設などの慈善団体に送ると、団体に集まった枚数に応じ、ライオンが寄付をするという仕組みだった。今で言うベルマーク運動にも似た仕組みだが、当時としては例を見ないものでもあったようだ。

【写真】ライオンの社会活動の原点となった1900年(明治33年)発売の「慈善券付ライオン歯磨」


さらに、製品を通して社会問題解決にも積極的に取り組んで来ており、「寄生虫による健康被害」「食中毒」への対応、「環境に配慮した洗剤」や「プラスチック使用量を削減した容器」などを開発してきた。

1960年〜1970年代から環境に優しい洗剤成分、洗濯用洗剤の無リン化などを行ってきたライオン。その精神は近年の高濃度洗濯用液体洗剤「トップ スーパーNANOX」などにも継承されている

高濃度洗濯用液体洗剤「トップ スーパーNANOX」。高い洗浄力だけでなく節水・節電・時短につながる環境配慮設計のほか、ノズル・キャップを除く本体容器にリサイクルPETを100%採用している


子供たちに向けた歯みがき習慣づくりの普及活動


歯みがきが必要なことは多くの人たちの間で共通認識としてよく知られているものの、「正しく磨けていない人」はまだ多いとも言われている。近年では、歯周病は糖尿病、心疾患など、全身のさまざまな病気にも影響することが報告されており、人々の健康維持にあたっては、オーラルケアはより注視すべき項目の一つと言って良い。

口内を健康な状態に保つことが「健康寿命の延伸」や「毎日の生活の質(Quality of life)」の向上につながるのだが、前述の通りライオンは正しい歯みがき習慣の普及活動を100年以上も前から行ってきた。その一例が、講演会での口腔衛生普及活動や、子供たちに正しい歯みがき方法を指導するための「学童歯磨教練体育大会」(現・全国 小学生歯みがき大会)などで、今日の商品やプロモーションにもオーラルケアへの思いは強く反映している。

また、小学生を中心とした子供たちが、楽しく、みがき残しのない歯みがきを身につけられるよう、歯みがきの順番を歌詞に入れた歌(題名『イ〜ハ〜』)と動画、歯みがき順番ポスターなども公開している。

さらに、子供だけなく、大人に向けても生活情報メディア『Lidea(リディア)』や雑誌・新聞などのメディアを通じて、「正しい手洗い方法」「マスクの洗濯方法」「感染症の基礎」など、生活に役立つ情報を発信している。

ライオン運営で、あらゆる生活のお役立ち情報を発信する「Lidea(リディア)」


「キレイキレイ」が目指す「手洗いの習慣化」の定着


ところで、今ではライオンの代表的なブランドの一つとしてよく知られている「キレイキレイ」は、子供たちをウイルスや細菌から守るために、手洗いの習慣を根付かせることを目指して、誕生したものだった。ライオンが提案したのは、子供が進んで手洗いをし、楽しく殺菌できるハンドソープ。パッケージには、親子で「キレイキレイしよ!」と言葉をかけあい、強制ではなく手洗いを習慣づけてほしい、という母親の想いを体現したイラストが描かれている。

『親子でつくろう! キレイキレイマイボトルキャンペーン』は、世界にたったひとつの「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」のマイボトルを手づくりする活動。ボトルの正面に貼る専用シールに子供たちが好きな絵を描いていく。自分で描いたお気に入りのボトルがあることで、子供たちが自ら進んで手洗いをし、家族にもその輪を広げていく、という清潔・衛生習慣の定着につながっているという。この活動は2017年からスタートし、これまでに延べ約360万人の子供たちが参加している。

子供たちの正しい手洗いの習慣化を促進すべく発売された「キレイキレイ薬用泡ハンドソープM」(医薬部外品)

「キレイキレイマイボトルキャンペーン」。自分で描いたお気に入りのボトルを作れる

「キレイキレイマイボトルキャンペーン」で手洗いを学ぶ女の子


コロナ禍で、手洗いの習慣が一気に重要視される中、すぐに消費者のニーズをくみ取り、いち早く商品開発に反映しているライオンだが、長きにわたって、人々の生活における問題解決に向き合ってきたからこそできることかもしれない。

環境への取り組みは、節水や再生プラスチック採用に加え、原材料にも


ここまでに紹介したライオンによる、人々に寄り添うようなSDGsの取り組みは一例に過ぎないが、環境面での配慮ももちろん行っている。近年ではさまざまな商品の容器に再生プラスチックを採用したり、節水につながる商品等、環境に配慮した商品も数多く発売している。

食器用洗剤「Magica (速乾+、酵素+、除菌+)」。本体容器に再生プラスチックを約10%(重量比)使用するほか、 油汚れを落とす力が強く節水につながる商品

「ソフトインワンシャンプー」。洗髪1回あたり約5.7リットルの節水効果が期待できる商品

「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」(左)、「おふろのルック」(右)。いずれも節水につながる商品


ライオンでは原材料調達から廃棄までの各段階で当社独自の「ライオン エコ基準」を設定し、基準をクリアした商品には、環境ラベルとしてエコな理由とともに「暮らし、まいにち、エコ。」マークを表示している。

「暮らし、まいにち、エコ。」マーク


さらにもう一つ触れておきたいのが、原材料に関わる環境への配慮だ。ライオンはボディソープや洗濯用・台所用洗剤に、再生可能でカーボンニュートラルな植物原料(パーム油・パーム核油の誘導体)を使用しているが、これらの調達には、森林伐採などの環境問題をはらんでいる。そこで、ライオンでは各種認証の仕組みを活用し、持続可能な原材料の調達を進めている。

また、ライオンの歯磨き粉は、世界のさまざまな地域から厳選した上質な天然ミントを使用している。なかでも、「和種ハッカ」は歯磨き粉の香りを完成させるのに大切なミントである一方、最大の生産地・インドでは高品質の認証ミントを生産できる持続可能な労働条件や生産条件などが整った認証農家が不足しているという。このためライオンでは認証ミントを継続的に調達・購入することで、認証農家の拡大を促進し、サステナブルなミント生産の仕組みの実現を支援している。

近年、SDGsに取り組む企業は多くあるが、ライオンの商品は日常に無理なく自然とSDGsをとり込めるようなものが多いように感じる。

毎日使うものだからこそ習慣化しやすく、子供にも大人にも、環境にも優しい……ライオンが“今日”だけでなく、私たちの明日・地球の未来を愛し、応援し続けてくれることに今後も期待したい。

人・環境に優しいライオンの取り組みに今後も要注目!


文:松田義人(deco)

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