コーヒーで旅する日本/関西編|コーヒーを通じてリアルな地元の魅力を発信。「Youth Coffee」が目指す明石の水先案内人
東京ウォーカー(全国版)
リアルな地元情報が集まる明石のハブ的存在に

「以前から、そこにしかないもの・ことに出合える街の個人商店へのリスペクトがありました。観光案内所では出てこないリアルな地元情報を伝えられるのが、ローカルサービスのいいところ。うちの場合、コーヒーがそうしたコミュニケーションのきっかけのひとつになるんです」。そんな店のあり方を体現できるのは、明石で育った橋本さんが培ってきた、街と人との深いつながりがあってこそ。周辺の商店や飲食店主との日々の交流はもちろん、店の周年に合わせて、界隈の店主が集まる新年会を毎年開催。飲食、古着、雑貨などコーヒーだけに関わらず、同じ価値観を共有する店主との関係を深めている。また一方で、明石の洋菓子の老舗「くるみや」とのコラボで、コーヒーゼリーを開発。もともと、地元の素材を使いたいという方向性を持っていた「くるみや」が、地域のハブになりたいというこの店の想いに共感したことで生まれた一品だ。橋本さんが豆を提供し、レシピも共同で考案し、老舗の新たな名物として人気を集めている。

「先々のことはあまり考えてませんね(笑)。店を広げるつもりもないですし、手の届く範囲のお客さんと商売を続けていけたらいいと思っています。これからは自分がもっと外に出ていって、いろんな方に明石に来てもらうきっかけを作れたら」という橋本さん。そのために、各地で開催されるイベントに呼ばれた際は、すべて出店すると意気込む。屋号のYouthは若いという意味もあるが、この先の伸びしろ、成長段階との想いが託されている。地元に根を張り、街に通じる橋本さんのネットワークは、まだまだ広がり始めたばかり。「店に来てもらったら、いつでも街歩きのルートを作って、案内できますよ」と、頼もしい橋本さん。明石を訪れる際は、「Youth Coffee」の名を覚えておくのが吉だ。
橋本さんレコメンドのコーヒーショップは「播磨珈琲焙煎所」
次回、紹介するのは、兵庫県加古川市の「播磨珈琲焙煎所」。「店主の濵田さんは、コーヒーの修業時代、同じ商社で焙煎などの勉強をした仲。まだコーヒー初心者だったころから、一緒に焙煎を始めて、地元加古川に開店されたのは感慨深いですね。コーヒーの方向性は違いますが、エリアも歳も近くて、地元密着の店作りは似ていると感じます。加古川にはほかにないタイプのお店で、シェアローストもされているので、自分も一度、体験してみたいですね」(橋本さん)。
【Youth Coffeeのコーヒーデータ】
●焙煎機/ディードリッヒ 2.5キロ(半熱風式)
●抽出/ハンドドリップ(ハリオ)、エスプレッソマシン(ECM)
●焙煎度合い/浅煎り~深煎り
●テイクアウト/あり(550円~)
●豆の販売/ブレンド1~3種、シングルオリジン6~7種、100グラム860円〜
取材・文/田中慶一
撮影/直江泰治
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