失った休日を取り戻すために作るたこ焼き/むぎが氏とワンルーム酒場(8)休日の夕方から始めるひとりたこ焼きパーティ
東京ウォーカー(全国版)
今日もお酒は完璧だ。さぁ、たこ焼きに戻るで。焼き途中のたこ焼きを見るとまだ全然焼けていないようだ。少し不安になり火力を上げてみる。……これが失敗だった。火力を上げ、少しだけ目を離したら焦げた香りが漂ってきたのだ。もうこの時点で失敗したことに気づく。ゆっくり焼けるのを待てばいいものを、ホットプレートを信じきれなかった自分の負けだ。たこ焼きは好きだからおいしく丁寧に作りたかったのだが、目の前にできたのは焼け焦げたたこ焼きたちだ。そんなたこ焼きたちに(ごめんね……間違えたスンマヘン)と心の中で謝る。自我を失って仲間を食べてしまったバケモノもこんな気持ちなのだろうか。
とりあえず完成として、食べてみよう。幸いなことに半分だけが焦げていたのでハーフ&ハーフということで(?)まずはスタンダードにソース・マヨネーズ・青のり・鰹節をトッピングする。前に友達とタコパをした時に、マヨネーズのあとにソースをかけたらそれ違うよって指摘された。ソースのあとにマヨネーズをかけるのが見栄え的にいいらしい。各々たこ焼きの流儀がある。流されやすい私はその流儀に従いソースのあとにマヨネーズをかけていただきます。
口に入れると、あっつい!だけど、この熱さが癖になる。表面は焦げ感が強いが中は意外とトロトロしていておいしい。タコもいた!プリプリ!たこ焼き生地に紅生姜をたくさん入れたからさっぱり食べられてよき。焦げた風味には今年5番目くらいの悔しさを感じるが、ガリ酎ハイを飲むと、めちゃくちゃたこ焼きと合って心が落ち着く。ソースはおたふくのたこ焼きソースを使用。これが鰹だしが効いて旨みぎゅっとなって甘さもありおいしい。もしお家に何も食材がなかったらこのソースをちびちび舐めながらお酒を飲もう。
次に味変として明太マヨチーズで食べてみる。たこ焼きの上にマヨをかけて明太子チューブをちょびっと乗せる。とろけるチーズをかけてバーナーで炙っていく。明太マヨチーズは八方美人だからどんな食材にも合うはずだ。いただきます。引き続きあっつい!だけどチーズは炙ったから香ばしさと焦げ感が出て、それがどこかアウトドア風な雰囲気を出してくれる。ピリッと感じる明太子もいい刺激だ。
ソースと明太マヨどっちがいいかって聞かれたら、今回の場合はソースかもしれない。紅生姜をたくさん入れたたこ焼き生地でジャパニーズモダンスタイルに仕上げましたので、それがソースと合う気がする。
今日はこれで終わりではない。もうひとつやりたかったことがある。それは明石焼だ。むしろ明石焼を1番やりたかった。以前、大阪風の居酒屋で食べた明石焼がとてもおいしくて、それを再現したくおでんの中にも市販のたこ焼きを入れておいしかった。今日は自分で1から作ったたこ焼きを明石焼にします。
まず耐熱容器に水を入れてほんだしを適当に入れる。そこに醤油をちょびっと垂らし電子レンジで2分くらい。その中に三つ葉と作ったたこ焼きを入れて完成だ。待ち望んだ自家製明石焼、まずは汁から飲もう。出汁の香りが心地よく、ホッとする味わい。次にたこ焼きを食べる。
………………。焦げの主張が強い……。今まではソースとかチーズとかでなんとなく誤魔化せていたけど、明石焼の場合は誤魔化しきれない!明石焼はたこ焼きそのものの資質が問われるのか……。シンプルゆえに誤魔化しがきかない奥深い料理どすえ。
だけど今日はたこ焼きを作って、味変したり明石焼を食べたりしてだいぶ充実した1日になった。たこ焼きを全部焼き切って、ゆっくり飲みながらあいの里の続きを観よう。
ほなまた。

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