モグライダー・芝大輔が思う今のテレビと賞レース、そして目指す次のステージ

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モグライダーの次のステージ

――ちなみに「M-1グランプリ」を昨年卒業されて、芝さんの中で「M-1グランプリ」は今あらためてどんな存在になりましたか?

【芝大輔】2度決勝進出したんですけど、1度目が個人的には最初で最後だろうと思っていたんですよ。自分たちも含めてバカなメンツで出て、結局愛されおじさんが優勝して、みんな泣いてて。これで自分の中で完結したような思いでした。

翌々年にもう一度決勝に進出したときは、周りは賞レースを見て育って、「M-1グランプリ」で優勝することを目標に芸人になった人たちばかりになっていたんです。これをきっかけに売れて金持ちになりたいとか、そういう芸人本来のモチベーションをみんなが持っていないことに違和感がありました。言葉を選ばずに言うと、自分は「M-1グランプリ」に興味を失っていたというか。

「M-1グランプリ」も、テレビ同様に過渡期なんだと思います。そもそも、僕が競争に向いてない性格なんでしょうね。大きな賞レースの舞台を経験したことで、もうちょっとこう、色気がある方向に行きたいかなと考えるようになりました。

撮影/八木英里奈


――色気というと、具体的には…?

芝:「M-1グランプリ」のようにルールがあって、この中でよーいどんでもいいとは思うんです。でも、このルールが補助輪のように見えてしまうときがあるんですよね。

たとえば、ナイツはずっと同じことをしているんですよ。賞レースに出ようが寄席に行こうが、ずっと同じネタ。でもウケるんです。今の芸人たちが賞レース用に作っているネタとは違って、ナイツはアドリブを入れたりせずに同じことをするだけで、どこに行ってもウケる。

これって、ナイツの漫才がうまいからなのは当然なんですけど、賞レースに躍起になっていたら、ここまではいかなかったと思うんです。もう一個上の段階で笑いをわかっているからこそ、「M-1グランプリ」に合わせても当然ウケるというか。

芸人の本来の目的って、呼ばれたところでお客さんを笑かすことじゃないですか。それが念頭にあったからこそ、「M-1グランプリ」の気迫みたいなところがどうしても恥ずかしかった部分が僕にあったのだと思います。

賞レースでももちろんお客さんを笑わせたいけど、ナイツのようにもっといろいろなところでたくさんのお客さんを笑わせたい。それが、「M-1グランプリ」を卒業した僕たちの次のステージですかね。

取材・文=イワイユウ

◆スタイリスト/高橋めぐみ
◆ヘア&メーク/松本希望

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