フィギュア日本ジュニアは彼を中心に回る。壷井達也、いざ飛躍の来季へ

2019年4月5日 20:17更新

東海ウォーカー 中村康一(Image Works)

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この春から、雑誌「東海ウォーカー」にて中京大学、及び中京大中京高校のスケート部を取り上げる公認のコーナーがスタートした。そして限られた誌面では伝えきれない情報を、こちらのウェブ記事にて取り上げていく予定だ。その第1回として、今や日本ジュニア男子のエース、成長著しい壷井達也選手を取り上げたい。

来季の更なる活躍が期待される壷井達也

壷井達也、インターハイでのフリースケーティングの演技

壷井選手の演技は幼少時から愛知県の大会などで観ていたが、以前はそれほどジャンプが得意な選手ではなかった。今では信じがたいことだが、中学1年生、2015年の夏までダブルアクセルすら跳べなかったのだ。ただ当時からスケーティングの素晴らしさは目を引き、「将来ジャンプが跳べるようになったなら)と期待を抱かせる選手だった。

2015年の夏に初めてダブルアクセルが跳べて以降、壷井選手は長足の進歩を遂げる。2016年の夏には5種類のトリプル、そして3+3の連続ジャンプまでも跳べるようになり、あっという間にトリプルアクセルの習得も視野に入るようになったのだ。当時、本人に話を聞いたところでは「2016年のシーズン中には習得できそう」と自信を見せていたほどだった。しかしその後、状況は一変する。2016年の中部ブロック後に右手首を骨折、完成間近だったトリプルアクセルの成功が遠のいてしまったのだ。今季も序盤は調子が上がらず、ジュニアグランプリへの派遣を逃し、悔しい思いをした。ただそれをバネに猛練習を重ね、そのことが秋に結果として結実することとなる。

2018年8月、 多くの選手が新プログラムをテストする大会として定着した、滋賀県立アイスアリーナでのサマーカップに壷井選手も出場した。ただこの時点ではまだ調子が上がらず、苦しい試合内容だった。

「駄目駄目な演技でした。アクセルに挑戦することで他が疎かになっていました」。

この時点ではトリプルアクセルの完成度は低く、ダブルアクセルでまとめた方が明らかに高得点が狙えた印象だったのだが、

「今の段階では、トリプルアクセルに挑戦していきたい」

と強気な姿勢を崩すことはなかった。

そして壷井達也は、彼にとって大きな転機となる大会、西日本選手権を迎える。この大会のフリースケーティングで彼は遂にトリプルアクセルを成功させたのだ。それもいきなりの2本成功。トリプルアクセルを決められたことに「自分でびっくり」してしまい、コンビネーションを付け忘れるというミスはあったが、ようやく高い壁を乗り越え、ジュニア男子のトップ争いに名乗りを上げることができた。そして勢いそのままに、続く全日本ジュニアではショート、フリーともに完璧な演技を披露。見事、優勝を果たした。

「今年、ジュニアグランプリに出場することができなくて、とても悔しい思いをしました。ただその分アクセルの練習ができていたんです。挽回して見せるのはこの全日本ジュニアしかないと思っていました」。

悔しさをバネにようやく結果を出すことができ、世界ジュニアの代表にも選ばれた。ともに代表に選ばれた島田高志郎が来季のシニア挑戦を明言したこともあり、来季の日本ジュニア男子は壷井達也を中心として回っていくことだろう。次なる目標、4回転ジャンプへの挑戦も含め、ますますの活躍を見守りたいと思う。

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