「救心」って結局なんの薬?担当者に聞いてみたら“今、若者にこそ飲んでほしい薬”だった

東京ウォーカー(全国版)

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実は“社会や家庭でがんばる人のため”の薬?

救心の主なユーザーは、体の衰えを感じ始める60代以上だそう。だが、動悸や息切れといった心臓や血流の不調は、このストレス社会で若年層にも襲い掛かるもの。救心は、実は会社や家庭でがんばる人にもおすすめしたい薬なのだ。

「私たちは仕事や家庭など、人それぞれの責任を抱えながら生きています。このような社会的な役割を担っている世代を、当社では『責任世代』と呼んでいます。会社でのプレゼンや日々の育児など、さまざまな場面で責任とプレッシャーを感じるなか、ストレスや緊張で動悸や息切れを起こしてしまうこともあるかもしれません。そんな時にも飲んでほしい薬なんです」

現在は丸剤のほかに、生薬の匂い控えめの「救心錠剤」や、更年期などで動悸が気になる女性向けの「救心カプセルF」など、幅広いシーンで服用ができるように3種類が販売されている。20代から50代の社会でバリバリ活躍する人や家庭を支える主婦など、近年では若いユーザーへのアプローチにも力を入れているという。

「私は50代なので、『若い人の気持ちってどんな感じなのかな?』と日々手探りで宣伝に取り組んでいます。最近ではYouTubeのCM放送で若者向けに発信したりしています。まずは『きゅ〜しん♪きゅうしん♪』のフレーズだけでも覚えていただければ幸いです」

「救心錠剤」は生薬の匂いが気にならず、軽いプラボトルで携帯に便利。(効能:どうき、息切れ、気つけ/第2類医薬品)

「救心カプセルF」は自律神経のバランスを整え、どうきや立ちくらみがしたときの気つけに効果がある。(効能:息切れ、どうき、気つけ/第2類医薬品)


また、コロナ禍によってソーシャルディスタンスを保つなどの“新しい生活様式”が到来。リモートワークの推奨によって、職場や通勤のストレスから解放されて喜んでいる人も多いかもしれない。だが心配なのは、コロナ禍や巣ごもり生活で感じるこれまでになかった「新たなストレス」だ。

「コロナ禍で新たなストレスに直面しているのは、働く女性が多いのではないでしょうか。これまで会社や学校に行っていた家族や子供が家にいる時間が多くなりました。すると家事をしながら自分の仕事もこなさなければならず、新たなストレスの原因になってしまうこともあるかと思います。そのような人たちに向けても、救心がお手伝いできることもあるのでは?と考えています」

さらにコロナ禍で病院に行くことがはばかられる時代になり、セルフメディケーションもこれまで以上に重要視されている。慣れない巣ごもりで逆に体調を崩す人も多い今、救心のような常備薬を備えておくことが大切だ。

「ノイ・ホスロール」は「茯苓」(ブクリョウ)や「桂皮」(ケイヒ)など、4種の生薬から作られた薬。神経の高ぶりや動悸 、精神不安に効果がある。(効能:体力中等度以下で、のぼせや動悸があり神経がたかぶるものの次の諸症:動悸、精神不安/第2類医薬品)


その効能は中国にまで渡る!?

名前やパッケージなどのイメージから、救心は日本でのみ愛されている薬かと思いきや、思いもよらないの人たちにも大人気だった。それは一時期「爆買い」で話題となった中国人観光客だ。しかし漢方の本場である中国で、なぜ日本の薬が重宝されるのだろうか。

「彼らは歴史ある会社や商品が大好きなので、すごく信頼されるんです。私としては中国4000年の歴史のほうが遥かに長い気がするんですけどね(笑)」

30粒入りのボトルは500円玉くらいの大きさでかわいらしい。以前は販促用に携帯ストラップを配布していたんだとか(効能:どうき、息切れ、気つけ/第2類医薬品)


救心は香港でも販売されているが、本物の横には「心救」などの名前がついた別物がたくさん並んでいる状態。だからこそ、日本に来た際に本物の救心を大量に買っていくのだそうだ。一方で錠剤やカプセルタイプは製品としての歴史が浅いためか、あまり受け入れてもらえていないという。

コロナ禍で観光客が激減した後もなお、彼らからの人気は依然として高い。中国の「責任世代」の人たちも、プレッシャーやストレスと毎日戦い続けているのだろうか。救心は国や人種を問わず、ストレス社会で生きる現代人を支えてくれているわけだ。

小さな1粒に込めた思い。「責任世代」の頼れるパートナー

来る2025年は、救心誕生100周年。担当者は「まずはCMで、救心の名前だけでも知ってもらえるとうれしいです!」と意気込む。

そして2022年5月1日からは、テレビや公式サイトなどで新CMが放送されている。働く人たちに向けて「責任世代には、救心錠剤がある」と、俳優の高橋光臣さんがスーツ姿で力強く伝えるメッセージが印象的だ。

左から「救心錠剤」「救心」「救心カプセルF」。さまざまな場面に合わせた商品が発売されている。(効能:どうき、息切れ、気つけ/第2類医薬品)


目まぐるしい時代の変化によって、ストレスに晒される私たちの体を支え続けてくれる救心。「名前は知っているけど、飲んだことはない」という人は、一度試してみてはいかがだろうか。これからの社会を生きていくうえで、とても心強いパートナーになってくれるはずだ。

取材・文=西脇章太

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