コロナ後の業績はいかに……?公認会計士くろいが“外食産業の決算”を解説
東京ウォーカー(全国版)

公認会計士でYouTuberのくろい氏が軽快なテンポでわかりやすく会計について解説する
ニコニコチャンネル「公認会計士くろい 楽しく学ぶ最強の会計講座」
。第11回目はファミリーレストランやファストフードなどの大手外食産業について、前半では「外食産業とは」や「コロナ禍における外食産業の決算書のポイント」を、後半では「外食産業の業績比較」について講義した。

まず、くろい氏は外食産業の市場規模について解説。視聴者からの「80兆円」などという回答に「いい線ですね。日本フードサービス協会2019年調べによると全体で約26兆円だそうです。こんなにあるんだという感じですね。この中でファストフードの市場規模は約1.9兆円です。ファストフードは単価が安いから全体でもこの金額になるのです」と説明。
また外食産業をレストラン、居酒屋、ファストフードの3部門に分けてそれぞれ6社ずつ、計18社の決算書のポイントを解説。コロナ禍における外食産業の決算書は特徴があると話した上で「ポイントは新型コロナウイルス感染症による利益と助成金・協力金収入の2つの利益です。コロナで自粛すると店舗を閉鎖する必要があり、営業できない、すなわち売上が上がらないので国から補助金を受け取ります。これは営業外収益に計上する会社もあれば、特別利益として計上する会社もあり、企業によってさまざまです。しかしこの2つの利益をもってしても赤字の会社はたくさんありました」と説明。

また、新型コロナウイルスによる損失は減損損失とは別物の損失であるとくろい氏。「減損損失とは、建物や機械など企業が保有する固定資産について、投資した分の原価が回収できそうにないという場合、その下落分を損失として損益計算書に反映したもののことで、将来発生する損失のこと。
対して新型コロナウイルスによる損失は、店舗を自粛閉鎖した場合に生じる家賃など現在発生している損失で、今発生している損失のことをいいます。新型コロナウイルスの影響によって赤字となり、このタイミングで減損損失を計上して、翌期に底からV字回復したという企業もあるのでチャンスといえばチャンスです。しかし体力がある会社じゃないとできません。これが外食産業の決算書を見るポイントです」と説明。

次にくろい氏はファミレス業界の業績を比較。ファミレス業界の業績が未だ苦戦する理由について「ファミレスは店舗がメインなので人の流れが減ると売上も減ります。テイクアウトのイメージがあまりなく、ファストフードに比べるとデリバリーが出遅れているのも原因と考えられます」と解説した。
次回の最終回は、KADOKAWAの決算解説を行う。「私も本を出したタイミングなので、出版業界がどのような決算を行っているのか、また印税の仕組みなどをお話できたらと思います」とこの回を締めくくった。

なお、
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