コーヒーで旅する日本/九州編|飛行機好きはもちろん、人好きの琴線に触れる店。「cafe bar 375」
九州ウォーカー
全国的に盛り上がりを見せるコーヒーシーン。飲食店という枠を超え、さまざまなライフスタイルやカルチャーと溶け合っている。なかでも九州はトップクラスのロースターやバリスタが存在し、コーヒーカルチャーの進化が顕著だ。そんな九州で注目のショップを紹介する当連載。店主や店長たちが気になる店へと数珠つなぎで回を重ねていく。

九州編の第51回は、福岡市大宮にある「cafe bar 375」。カフェ好きの間では、“飛行機の店”として知られているように、店のサインから飛行機がモチーフになっている。さらに店内に入ると模型がズラリ。壁にも飛行機のチョークアート、置かれている本や雑誌も専門的なものなど、まさに飛行機だらけのカフェバーだ。場所を選んだ理由が飛行機の航路上、店の通称は“大宮空港”と、一貫して飛行機推しの「cafe bar 375」。飛行機のラテアートなどSNSをきっかけに来店するケースも多いが、一度訪れたのを機にハマり、それから常連になる人も少なくない。店を訪れ、店主の中村美奈子さんと話していると、何度も足を運びたくなる理由が見えてきた。

Profile|中村美奈子(なかむら・みなこ)
1984(昭和59)年、福岡県福岡市生まれ。専門学校を卒業後、パティスリーやダイニングバーなど飲食関係の仕事に就く。おぼろげながら、いつかは自身の店を持ちたいと考えていたこともあり、自身も好きだったカフェを開くことを決意。ハーブティーをメインとしたカフェやコーヒー専門店などで知識・技術を深め、2018(平成30)年、「cafe bar 375」をオープン。
場所選びのポイントは飛行機の航路!?

「cafe bar 375」が店を構えるのは福岡市中央区大宮。店主兼バリスタの美奈子さんは大の飛行機好きで、開業前は福岡空港そばの物件を探していたほど。「間近に飛行機が見えるような物件が第一希望だったんですが、なかなかそう都合の良い物件は見つからず…。それなら、福岡空港に発着する飛行機の航路上に店を開こうと、このエリアに決めました。不動産屋さんに『航路上の物件を探しています』と伝えたら、最初はまったく理解されませんでしたね」と笑う美奈子さん。のっけから、愉快な人の予感だ。

開業当初から、店を“大宮空港”と呼び、店内の貼り紙などにもそれがちらほら。「おかげさまで常連さんには、“大宮空港”の名で親しんでいただいています。これだけ飛行機推しを一貫していたからか、今ではパイロットや客室乗務員、グランドハンドリングなど、本職の方々まで店に来ていただけるようになりまして。光栄です」と美奈子さん。その本職の方々も、どれだけ飛行機好きなんだ(笑)。
夜を楽しむ街・福岡にスイーツの選択を

一風変わったカフェバーのように感じる「cafe bar 375」だが、メニューは随所にこだわりがあり、そのギャップがまた良い。もともと美奈子さんは製菓の専門学校を卒業し、パティスリーでも働いていた経験があることからスイーツ作りもお手の物。ガトーショコラ(550円)、チーズケーキ(550円)、焼きデニッシュエプロンアイス停め(580円)など定番商品に加え、季節ごとに限定スイーツも出しており、常連からの評判も良い。深夜0時まで営業し、夕食を食べた後にスイーツとコーヒーで締めるという利用が多いというエピソードから、店をはしごする文化が根付く福岡という街にフィットしている印象を受けた。
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