コーヒーで旅する日本/九州編|自分の価値観を大切に、人々が集える場所に。「HARU COFFEE」

九州ウォーカー

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全国的に盛り上がりを見せるコーヒーシーン。飲食店という枠を超え、さまざまなライフスタイルやカルチャーと溶け合っている。なかでも九州はトップクラスのロースターやバリスタが存在し、コーヒーカルチャーの進化が顕著だ。そんな九州で注目のショップを紹介する当連載。店主や店長たちが気になる店へと数珠つなぎで回を重ねていく。

白と水色をベースにしたシンプルなファサード

九州編の第50回は、福岡市清川にある「HARU COFFEE」。14:00〜21:00と、一風変わった時間で営む店で、カフェとしてはやや遅めの開店、バーとしては早めの閉店。いわゆるオーソドックスな店のカテゴリーに当てはめるのは、なかなか難しい。ただ屋号に冠すように、開業時から柱に掲げたのはコーヒー。もともと20年以上サラリーマンとして勤め、店を持つという自身の夢を叶えた店主の吉浦玄泰さん。独自の世界観を落とし込んだ不思議な“コーヒーの店”の魅力を探る。

店主の吉浦玄泰さん

Profile|吉浦玄泰(よしうら・はるやす)
1967(昭和42)年、福岡県北九州市生まれ。営業職をメインに20年以上サラリーマンとして勤めながら、いつかはカフェのような、バーのような自身の“好き”を詰め込んだ店を持つことを夢見る。開業資金を貯め、内装などできることは極力自分で工事をし、2018(平成30)年、福岡市清川の路地裏に「HARU COFFEE」をオープン。

まずは自分の“好き”を集めよう

吉浦さんが描いたチョークアートが目を引く

「HARU COFFEE」の店主の吉浦玄泰さんは、物腰は柔らかだが、不思議な世界観を持っている人だ。店内の黒板に描かれたチョークアート、置かれた書籍や写真集など、決してトレンドに流されていないと思わせる要素に囲まれている。特に影響を受けているのが、1970年代イギリスのグラム・ロック。吉浦さんが昔から好きで、生き方に影響を与えてきたものだという。絵を描くことが好きで、長年趣味で創作活動をしてきた吉浦さん。店のInstagramも吉浦さんが手掛けたアートで溢れており、その世界観に興味を抱き、店に足を運ぶ客も少なくない。

カウンターメインの1階

吉浦さんは「長年、なにかしら自分の店を持ちたいと願っていました。ただ、飲食関係の仕事は一切したことがなく、それなら自分が好きなものを集めた店を作ろうと思ったんです。それが『HARU COFFEE』の店としての柱。店の内装や装飾品、書籍などはまさに僕が大好きなモノ・コトだらけですね」と笑う。

飲みやすさを大切にした深煎り

深煎りブレンドを使う、ネルドリップコーヒー(500円)

飲食の店をやろうと考えた時に、メニューの柱には吉浦さんが好きだったコーヒーを据えることにした。しっかりとコーヒーの知識、技術を身に付けたいと、開業前にコーヒーショップが主宰するセミナーに参加。それが、福岡市天神にある Connect Coffee だった。「Connect Coffeeのバリスタ、安藤さんが主宰するラテアートセミナーがあることを知り、すぐに受講しました。その際、安藤さんに『コーヒーを柱としたカフェバーのような店をやってみたい』と勇気を出して伝えてみたんです。私のような素人同然の人間が店を開くこと自体甘い、と言われるかな、と思っていたのですが、安藤さんは『良いと思います!僕に教えられることがあればなんでも聞いてください』と言ってくださったんですね。これには、すごく勇気をいただきましたし、背中を押された気持ちになりました。エスプレッソの抽出の仕方、どんなマシンを導入したら良いかなど、さまざまなことを安藤さんは教えてくれました。だから私にとってのコーヒーの師匠は安藤さんです」

エスプレッソの抽出のポイントもConnect Coffeeの安藤さんに習った

そんな流れもあり、エスプレッソに使う豆はConnect Coffeeのクラシックブレンドを選んだ吉浦さん。一方でドリップにはさらに深い焙煎の豆を探し求めた。そこで出合ったのが「HARU COFFEE」をレコメンドしてくれたcafe MARUGOだ。「苦味と甘味を兼ね備えた深煎りのコーヒーが私自身好きで、MARUGOさんで飲んだコーヒーがジャスト好みの味わいだったんです。しっかりと苦味はあるんですが、甘味もある。妖艶なワインのような味わいに惹かれました」と吉浦さん。

ネルドリップへのこだわりは強い

「HARU COFFEE」はネルドリップで抽出しているのも特徴の一つ。吉浦さんはその理由を「ネルドリップの方が味わいに丸みが出ますし、口当たりも優しい」と話す。言葉通り、吉浦さんがネルで淹れてくれた深煎りのコーヒーは、味わいに角がない印象。しっかり深煎りなのに、甘味とコクを感じられるのは、淹れ手である吉浦さんがしっかりと抽出技術を磨いている証だろう。

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