誰かとの対話で広がる可能性。キャリアスクール「SHElikes」に学ぶ、ユーザーと一緒に盛り上げるコミュニティのつくり方

コミュニティで生まれる「相互作用」

ーーコミュニティについて、何か課題はありますか？
【伊藤実希】誰かと話す時間をわざわざ取ることって、けっこう体力がいりますよね。それを面倒に感じる人もいるし、慣れ合いたくないと思っている人もいます。でも、先ほどもお伝えしたとおり、キャリアを考えるうえでSHElikesのコミュニティはとても大切な部分。すべてのシーメイトさんが、コミュニティに所属している実感を持てて、アウトプットや対話を通して変化が生まれ、ご入会時の思いが叶ったり、何かしらの成果につながったりする状況にしていきたいですね。

【岡歩美】学習を進めるなかで、コミュニティがあるからこそ、あきらめずに挑戦するシーメイトさんの姿を身近に感じることができました。自分ではここまでが限界だと思っていたけれど、そうじゃなかったと感じる場面がたくさんあり、関わりのなかで生まれる相互作用をすごく実感しています。コミュニティの活用方法や、実際に変化があった人の経験談を入会時に知ることができれば、もっと多くの人にコミュニティのよさが伝わるのではないかと思います。

ーーコミュニティはとても大切な存在なのですね。
【伊藤実希】勉強したことをアウトプットして、何かしらの反応があって、初めて自分の得意なことに気付くことができると思うんです。得意なことに気付くと、自分が向かう先を思い描きやすくなる。誰かと対話できる場所があることはすごく大切だと日々感じています。それに、コミュニティマネージャーが盛り上げるのではなく、シーメイトさんもコミュニティの一員として一緒に盛り上げてくれているから、いいつながりを増やし続けられているのだと思います。

【岡歩美】私は広報をしていますが、今まで記事の執筆には挑戦したことがありませんでした。でも、シーメイトさんが未経験からライターのお仕事に挑戦する姿を見て、インタビューライティングに挑戦して何本か記事を書かせてもらうと、自分に向いているかもしれないと気付くことができました。その記事がきっかけで、副業としてお願いできないかと声もかけてもらえました。

「当たり前とされる価値観」から離れてみる

ーー今後の展望をお聞かせください。
【伊藤実希】SHElikesやSHEmoneyのほか、今年は女性起業家輩出プロジェクト「NEXT FOUNDERS」を、株式会社ポーラ・オルビスホールディングスと協業で始動させました。これからも一人ひとりが好きな生き方を選べるように、さまざまなサービスを拡充していく予定です。今は会社の規模も大きくなり、社員の働き方やライフスタイルも多様になってきました。だからこそ、今まで以上にシーメイトさんに寄り添って、サービスをアップデートしていけるのではないかと思っています。

ーーSHElikesを体験したいと考えている人に向けてメッセージをお願いします。
【岡歩美】スキルアップはもちろん、マインド面で大きな変化があるということをお伝えしたいです。日本では、女性はやはりライフステージの変化がキャリアに直接的に影響することがとても多いのが現状です。同じ立場の人たちのさまざまな生き方を知れる場所がSHEにはあり、自分はもっと挑戦できるのではないかと考えるようになりました。学びたいこともどんどん増えて、実際に行動したからこそ、自分の可能性が広がったのだと思います。

【伊藤実希】SHElikesを通して、多くの方がいきいきと人生を歩み始める姿を見てきました。自分のキャリアや人生について、このままでいいのかなと考えている方は、ぜひ体験してみてほしいです。当たり前とされる価値観はいろいろとありますが、そこから少し離れて、本当に自分がやりたいことに向き合えて、それを応援して、伴走してくれる人がいる環境に、一度来ていただけるとうれしいです。

この記事のひときわ #やくにたつ
・声を聞く場をつくることが、サービスの改善につながる
・小さなコミュニティに分けて中心となる人物を決めることで、コミュニケーションを取りやすくする
・ユーザーも一員として盛り上げることでコミュニティが活性化する
・誰かとの対話で気付くことがある

取材・文=伊藤めぐみ、撮影=阿部昌也