新幹線レベルでくつろげる「豪華特急車両」に施された工夫とは?「しまかぜ」「青の交響曲(シンフォニー)」を運行する近畿日本鉄道に聞いてみた
東京ウォーカー(全国版)
グランクラスに匹敵するシートを採用した「ひのとり」
ここまで紹介した3つの列車は観光特急として開発されたが、一方で、2020年3月14日に運行を開始した「ひのとり」は、大阪と名古屋の二大都市を結ぶ都市間輸送に特化した特急車両。主にビジネスパーソンがターゲットとなっている。「ひのとり」の開発にあたっては、2013年の「しまかぜ」投入のころより、乗車客の満足度向上のために数々の議論が行われていたそうだ。
「2014年~2019年の5年間、合計2万人に『車両の設備とサービス』に関する意見を募りました。そこで最も多かった要望が『もっと広いシート間隔(シートピッチ)がほしい』『背後の席に影響を与えずにリクライニングできるバックシェルの設置』の2つで、特にバックシェルを設置するには座席数を減らす必要があり、この点については多くの議論がありました。そして『快適さを向上させる』というコンセプトのもと、日本の鉄道車両初となるバックシェル全席設置が実現しました」

「ひのとり」はレギュラー車両とプレミアム車両に分かれているが、レギュラー車両のシート間隔は新幹線のグリーン車と同程度、さらにプレミアム車両は新幹線のグランクラス専用シートと同じ間隔なのだそう。


新幹線に匹敵する快適な乗り心地を実現しながらも、料金は「大阪難波~近鉄名古屋」だと普通運賃込みでレギュラー車両が4990円、プレミアム車両は5690円※と比較的安価で乗車できる。これも大きな特徴だ。
※2023年12月現在の料金
通学・通勤といった日々の利用はもちろんのこと、観光や出張などのあらゆるニーズに応えた車両を運行している近畿日本鉄道。「乗客のために」と考え抜かれたデザインの数々は、私たちの旅路をよりよいものにしてくれるだろう。この冬、旅行の予定がある人はぜひ利用して、思い切りくつろぎながら移動してみよう。
取材・文=西脇章太(にげば企画)
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