“キラキラ”よりも“ワクワク”を。テレ東からベンチャー企業への転職、福田典子アナに聞く「新しい時代の新しいシゴト観」

東京ウォーカー

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子育てしながらキャリアを築く働き方

ーー育児と仕事を両立されているなかで、どういったことを意識していますか?
【福田典子】育児と仕事の両立は確かに大変ですが、私が一番心がけているのは、子どもに笑顔で接することですね。そのためには、切羽詰まらないようにリスクヘッジをして事前に準備を進めることが大切です。たとえば、出かけるときは子どものことを考えて、自分ひとりなら20分で準備できるところを、1時間半早く起きて、メイクも着替えもご飯の準備もすべて終わらせてから子どもを起こします。そうすることで、子どものペースに合わせて行動できるようにしています。

福田さんが私生活でも仕事において、心がけていることは、事前に準備してリスクヘッジしておくこと。そうすることで物事がスムーズに進むそう【撮影=藤巻祐介】


【福田典子】仕事も同じで、「これは頼まれるだろう」と予想できるタスクがあれば、事前にリサーチをしておいて、依頼されたときにすぐ対応できるように努めています。自分の時間が限られているため、効率よく動くことが必須なんです。私は育児も仕事も、そして自分の時間も大切にしたいので、どれもおろそかにするわけにはいかないんです。時間の使い方を常に見直して、ダラダラする時間を減らし、マルチタスクで効率的に動いています。

【福田典子】あとは夫とうまくやっているというか、めちゃくちゃ育児をやってくれる人なので、だからうまく回っているんだろうなと思います。彼が育児に積極的で、保育園の送り迎えはもちろん、子どもの日常の準備もかなり担当してくれています。明確に分担ができているおかげで、「あとは靴下を履かせるだけでOK」といった超具体的な役割分担もできるんです(笑)。私ひとりだったら、絶対に無理だと思います。夫の協力があるからこそ、ストレスなく笑顔で子どもに接することができるし、仕事も育児もそれぞれがある種の息抜きになっています。

ーー会社側の育児支援についても教えていただけますか?
【福田典子】この会社のすごいところは、文字どおり、みんなが子どもを見てくれるんです。執行役員が子どもをオフィスに連れてくるので、会社全体に「子どもを連れてきてもいい」という空気があります。誰かが必ず面倒を見てくれるし、職場に子どもがいることが自然なこととされています。モンテディオ山形の試合についても、「家で見るのが難しければ一緒に連れてきていいよ」と言われてます(笑)。

【福田典子】会社のイベントである運動会には子どもが参加する競技も組み込まれていて、「家族で来てね」という雰囲気が心地いいです。保育園のお迎えなどは、コアタイムが11時から15時と設定されているので、早めに退社して家で仕事を続けることも可能です。制度というよりも、会社の文化として育児をサポートする空気感が根づいていますね。制度があっても全体での理解が伴わなければ意味がないものになりがちですが、ここには「子ども連れでも大丈夫」という空気があり、それがとても助かっています。

ーー素晴らしい環境ですね。では、新たな挑戦をスタートした福田さんが、人生の選択において大切にしていることは何ですか?
【福田典子】人生の選択において、私は常に「後悔しないほう」を選ぶようにしています。同時に、選んだ道を後悔しないように生きることを心がけています。ウォルト・ディズニーの「好奇心があればいつだって新たな道に導かれる」という言葉を、小さいころから大切にしています。やってみたいと思ったときにやれるように、そのために準備をしておこうと思って学生時代を過ごしていました。そこであきらめたら絶対に何も変わらないし、あきらめたことによってできなかった理由を探すこともすごくもったいないと思っているので、ワクワクしながら生きていけるように前向きに過ごしたいんです。

【福田典子】もちろん、周りに迷惑をかけることもあるかもしれませんが、やりたいことを追求する環境を整えることが、結果的に周囲とも良い関係を築き、楽しく生活できることにつながると信じています。私の生き方は少しわがままかもしれませんが、「後悔しないほう」を選ぶことで人生を豊かにすることを目指しています。

後悔しない生き方を選んできた福田アナ。その結果、周囲と良好な関係が築け、楽しく生活できているそう


ーー仕事に取り組むうえで、福田さんが大切にしていることを教えてください。
【福田典子】仕事をするうえで、私が一番大切にしているのは、良い空気感を作ることですね。特にアナウンサーとしては、番組が始まる前の準備段階での空気が重要で、生放送が始まる前からスタッフさんやADさんとの交流を大事にしています。そうすることで、放送が始まったときにはすでに温かい雰囲気が作られるんです。これが番組全体の質を高め、視聴者にも良く伝わると信じています。

【福田典子】たとえば、スタジオに入るときは必ず明るく挨拶をします。みんなに「おはようございます!」と元気よく声をかけることで、気持ちも明るくなりますよね。普段から関わりが少ない技術アシスタントの方や警備の方にも積極的に声をかけるようにしています。掃除の方にも「ありがとうございます!」と感謝を伝えることは忘れません。お互いの存在を認め合うことで、より良い関係が築けるんです。お互いが気持ちよく仕事ができる環境を作ること、それが私が仕事で大切にしていることですね。

ーー最後に、SCOでの福田さんの目標、個人としての野望について教えてください。
【福田典子】会社での目標は、「福田といえば健康、ヘルスケア、歯のことを話す人」と認識されるようになることです。この分野の知識を深め、専門性を高めていくことが今の大きな目標ですね。また、個人としては、ワクワクして生きている人生を送りたいと思っています。以前は「キラキラした大人になりたい」と思っていました。でも、「キラキラ」って他人からの見られ方なんですよね。きっと、無意識のうちに人の目を気にしていたんだと思うんです。ある日、自己分析をする機会があって、「キラキラ」っていうワードが自分に合っていないと気がつきました。だから、周りにどう思われるかはちょっと一回置いておいて、自分がどれだけ人生に納得できているか、やりたいことができているかを軸にして、豊かでいられるように、ワクワクした気持ちを忘れずに生きていきたいと思います。

ーー「キラキラ」より「ワクワク」、いい野望ですね。これからの益々のご活躍に期待しています。ありがとうございました。

RKB毎日放送からテレビ東京を経て、フリーアナウンサー、そしてSCOグループでの広報として新たな道を歩み始めた福田典子アナ。彼女の人生における大きな転機は、常に自己の成長と社会への貢献を求める情熱から生まれていた。テレビ局を離れ、メディカルテック企業で新たな価値を生み出すというチャレンジ。福田アナは自らの経験とスキルを活かし、人々の健康への意識を高めるという大きな使命に取り組み始めた。予防医療の重要性を訴え、普及を目指す彼女の活動を応援しながら、ぜひ続編インタビューをお届けしたい。

取材=浅野祐介、取材・文=北村康行、撮影=藤巻祐介

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