ウインナー初の「熟成」タイプで挑む差別化戦略!ソーセージ後発メーカーの巻き返し秘話とは!?

東京ウォーカー(全国版)

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全国で戦える新ブランドを!本物志向の消費者の心をつかむ“おいしさ追求”へ

1995年当時、丸大食品は「ディナー・ドゥ」のほかにも、「エルハーベン」など複数のソーセージを製造販売していた。他社製品を凌駕するため、ブランドの強みを総合的に検証し、新商品の開発に取り組んでいた。

ディナードゥウインナー

エルハーベン

「つぶつぶ食感」にこだわった「ディナー・ドゥ・エクセラ」の失敗を受けて、新たな強みを打ち出す必要に迫られるなか、丸大食品が注目したのは「熟成」。「料理の鉄人」などの影響によるグルメブームの中、肉加工品だけでなく、さまざまな食品が、「熟成」をおいしさのキーワードとしてうたっていた時代だった。

そもそも、「熟成」とは肉をより柔らかくし、旨みや香りを引き出すための重要な工程だ。特にウインナー作りにおいては、調味液に漬け込む塩漬け熟成が、原材肉の旨みを最大限に引き出すために欠かせない要素だ。おいしさを徹底追求する丸大食品は、ハムやソーセージの開発において熟成のノウハウを長年に渡って蓄積してきた。そこで「熟成」の技術を応用する方向性での研究が始まった。肉の熟成は、温度が高すぎると腐敗し、低すぎると熟成しないため、熟成温度と熟成時間の調整には試行錯誤が続いた。商品開発には丸大食品が誇る、国家資格であるハム・ソーセージ・ベーコン製造技能士約100人の技術と知識が総動員された。

燻製屋モモハム


愚直に味を追求し続ける「燻製屋」の味へのこだわり

肉の熟成に加えて、肉の味わいを引き立てるためにさまざまな工夫が凝らされた。世界各地から塩を取り寄せて試作する過程で、適度なまろやかさと塩気を両立させることのできるドイツアルプスの天然岩塩「アルペンザルツ」にたどり着く。

また、商品名にもなっている「燻製」にも工夫がある。燻製チップには、本場ドイツで使われるヒッコリーやクルミなどさまざまな木材を試したが、日本人の好みに合わせて桜のチップを使用することで、優しい香りを付加している。この桜の香りが、リピーターを生む隠し味ともいえる。1995年3月、ついに「燻製屋」が誕生した。「燻製屋 二段熟成あらびきウインナー」として最初に発売された製品は、味に対する要求が高まった消費者の心をつかみ、新たに「熟成ウインナー」カテゴリーを切り拓くことに成功した。

燻製屋 二段熟成あらびきウインナー


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