赤ちゃんの爪切りが怖くなくなる!「育児をする人のもうひとつの手」を目指すコンビのもの作り精神
東京ウォーカー(全国版)
ミリ単位の調整の繰り返し。すべては「育児をする人を支える、もうひとつの手」になるために
赤ちゃんには把握反射と呼ばれる、手のひらや足の裏に刺激を受けたときに、握りしめる反射動作がある。このため、爪を切るために指を伸ばそうとしても、握り込んでしまう。解決策として思いついたのがネイルケア用品のセパレーターだ。
「ペディキュアを塗るときに、足指を固定するセパレーターのようなものを作ればいいのでは、というのは企画当初からイメージができていました。文献などから把握反射がどういうものなのかを確認して、どうやったら赤ちゃんに負担なく指を固定できて、ママ&パパがケアしやすくなるかを考えていきました。赤ちゃんの指に適した大きさ、形に行き着くまでは試行錯誤が続きましたね。まず、大人の指の大きさはデータがあるんですが、赤ちゃんの指についてはありませんでした。なので、モニターになってくださった赤ちゃんの全部の指の長さ、幅、厚さを1本ずつ計測していって、玉の間隔を調整していきました。玉部分も試作の最初のころは四角い形をしていたんですが、最終的には丸みを帯びた形にしています。赤ちゃんの指を圧迫しすぎず、でも簡単に抜けてしまわないようにしています」
赤ちゃんのことだけではなく、大人の使用感にも配慮している。


「女性男性問わず、誰もが使いやすいようにするため、大人の指を装着する部分を最初はスリット状にしていたんですが、そうすると子どもが動いた拍子に外れてしまうということがあったんです。なので、ブリッジにして、開きやすくなるように穴を開けたことで男性の指でも装着しやすくしました。爪切りって時間をかけたくないですよね。パッとつけられるようにしています」

「にぎってて」を横から見ると、赤ちゃんの指先がくる面と付け根側の面で傾斜が異なっていることもわかる。
「赤ちゃんが握って安心しやすい形にしていますが、握り込んでしまうと指先が下に下がってしまうので、爪切りがしにくくなってしまいます。そこで、指先側は傾斜をつけないことで握り込ませないようにしているんです」
シリコンの硬さも複数試作し、最適な硬さに。色は指先が見えやすいように水色にしている。
「こんなに小さなパーツですが、愛情を込めて、赤ちゃんと赤ちゃんをケアする人の双方が使いやすいものに仕上げています。ハサミも丸い先端と湾曲形状で、赤ちゃんの薄い爪を切りやすい形です。ハサミのキャップにはステンレスの目の細かいやすりをつけています。コンビでは電動やすりも作っていて、そちらもとてもいい商品なんですけども少し単価も高いということもあるので、お手頃な価格でやすりが欲しいという方にもぴったりなものになっています。通常のステンレスの爪やすりは目が粗いものも多いんですが、こちらは非常に微細なものなので赤ちゃんの爪にもぴったりです」
「にぎってて」はハサミとのセットでのみの販売だが、すでに単品でほしいという声もあがっており、前向きに検討したいと話してくれた。
コンビの社名は「“育児をする人と赤ちゃん”というコンビを応援する企業でありたい」という思いからつけられており、ブランドビジョンでも「“育児をする人を支える、もうひとつの手”として機能する」ことを掲げている。
「私はコンビの『育児をする人のもうひとつの手になる』というブランドビジョンが大好きで、それでこの会社に入社しました。私自身も夫が単身赴任中で、夫婦双方の実家が遠方ということで、いわゆる“ワンオペ状態”で育児をしています。育児ってすごく大変なことですよね。こちらの思うようにいかないことばかり。予想外なことが起きたり、不安なこともたくさんあったりします。でも安心して育児を楽しんでほしい、育児がつらいものじゃないと思ってほしい。コンビの商品がママ&パパのもうひとつの手になれるように。爪ケア用品だけではなくすべてのアイテムに対して、その想いを持ちながら企画開発しています」と語ってくれた。

「にぎってて」のパッケージには「爪切り怖くない!」というキャッチコピーが入っている。こう言い切れるのは、きめ細やかな商品開発の工程があってこそ。コンビの爪ケア用品はママ&パパの不安な気持ちに寄り添ってくれるはずだ。
取材・文=西連寺くらら
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