ルノーが激戦区「CセグメントSUV」市場に個性的な1台で参戦!新型車KADJARを試乗チェック

東京ウォーカー(全国版)

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しっかりした手応え。長距離移動に適したSUV


運転席に座り、ブレーキペダルを踏みエンジンをスタート。小排気量車だから、結構エンジン音はうるさいのかな、と思ったのだが、車内は静粛。アクセルを踏めば、力強い加速が味わえ、手ごたえを感じる。ステアリングは重めで、しっかりとしたフィール。頼もしさを感じることだろう。メーターパネルはTFT液晶で5色に変更可能。視認性が高く実用的だ。

TFTディスプレイによるメーターパネル撮影:栗原祥光


SUVというと、足回りは柔らかい傾向の車が多い。それは悪路走破性を考えてのセッティングであるのだろうが、例えば高速道路のつなぎ目などの段差を乗り越えた際、いつまでも振動がおさまらない時がある。KADJARはその点、SUVとしてはかなり硬めの部類に属しており、個人的には歓迎。振動はタイヤやサスではなく、シートで吸収するセッティング。いわゆるフランス車でイメージする猫足とはちょっと異なる。ロードノイズの少なさにも関心した。KADJARは、オフロードの走破性よりも高速道路を利用した長距離移動に重きを置いているのだろう。

さて今回、山中湖周辺で試乗を行ったのだが、コースは湖畔周辺の道路ではなく、三国山を抜けて御殿場につながる「山梨県道730号山中湖小山線、神奈川県道730号山中湖小山線、静岡県道147号山中湖小山線」、通称「三国峠」を利用した。道中の「山中湖パノラマ台」は富士山が美しく撮影できることから写真愛好家の間では知られているほか、起点・終点が富士スピードウェイに近いことから、クルマ好きの間でも有名な道だ。

山中湖パノラマ台から見える富士山撮影:栗原祥光


しかし富士スピードウェイに近い「静岡県道147号山中湖小山線」は路面の老朽化が進み、かなり荒れているうえに18%の急勾配や急カーブが多い難コース。路面に残ったタイヤ跡が、この道の難しさを物語る……。

静岡県道147号山中湖小山線の路面は荒れて急勾配!撮影:栗原祥光


大柄のボディに1.2リットルのエンジンを組み合わせたKADJARでは厳しかろうと思いきや、苦も無いどころか、軽快に往復してしまった!後で知ったのだが、KADJARの車体重量は約1.4トン。他社同クラスのSUVに比べてかなり軽量なのだ。だから峠道でも走りが楽しめる。走りの楽しさは、ルノー車の魅力の一つ。SUVでもこの血は流れていることに嬉しくなった。ちなみに自動車重量税も他のSUV(2t以下)に比べて安価といえそうだ。

使い勝手の良さに走りも楽しませる、長距離移動に適した一台


昨年から今年にかけてルノーは日本市場にスポーツを意識させるモデルを3車種導入。そして今後、HondaのCIVIC Type Rと「FF最速」の覇を争う「MEGANE R.S.」が登場する予定だ。ルノーのスポーツモデルは、サーキットで1秒を争う限界に挑戦する物もあれば、ワインディングを走るモデルもあるが、どれもお洒落にスポーツを楽しむという余裕を感じさせる。これはスポーツウェアでいえば「le coq sportif」(ルコックスポルティフ)の世界観にも似て、それがレジャー大国、バカンス大国であるフランスのお国柄なのだろう。この風土が、スポーツ・ユーティリティ・ビーグル(SUV)にも生きていることが今回の試乗で理解した。ルノーがCセグメントSUV市場に出した答えは、単なるファッション車ではなく、使い勝手の良さに走りも楽しませる、長距離移動に適したKADJARだった。

クリタタカシ

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