横浜DeNAベイスターズのエース、今永昇太選手に2019年シーズンを振り返ってもらいました

2019年11月28日 12:00更新

横浜ウォーカー 編集部

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現在発売中の横浜ウォーカー12月号「とびだせ!ハマの一番星 HYPER」は、編集部が選ぶ2019年MVPスペシャルとして、横浜DeNAベイスターズの山﨑康晃選手と今永昇太選手が登場。今回はWEB版第2弾として、今永選手のインタビューから、誌面では紹介しきれなかったエピソードを中心に紹介!

チーム最多の13勝を挙げて19年シーズンを終え、プレミア12でも貴重な先発左腕として存在感を放った今永選手

チーム最多の13勝を挙げて19年シーズンを終え、プレミア12でも貴重な先発左腕として存在感を放った今永選手
(C)KADOKAWA 撮影=瀬戸口善十郎

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自分の投球スタイルの原点となる幹をつくりたかった

――今シーズンを振り返って、点数を付けるとしたら100点満点で何点くらいでしょう?

今永 チームはリーグ優勝できませんでしたが、横浜スタジアムで初めてCSを戦えました。個人的には最低ラインと考えていた2ケタ勝利はできたので75点くらいでしょうか。リーグ優勝、日本一を果たすことはできなかったですが、去年の自分と比べたらそのくらいの点数はあげてもいいかなと思います。

――もっと高得点でもいいような気がしますが…。ちなみに昨年の点数は?

今永 2点です(笑)。

――大幅アップだったんですね(笑)。25試合に登板して13勝7敗、防御率2.91。安定した素晴らしい成績でした。

今永 僕自身は安定していたとは思っていません。25試合で8回もクオリティスタート(QS)を逃しているんです。25試合に先発したら20回くらいはQSしたかった。安定というにはまだまだです。

――今シーズンはどんなテーマを持って臨んだのでしょう。

今永 自分の原点となる幹をつくりたいと思っていました。技術的なことなのですが、昨年の秋季キャンプあたりから投球フォームの要所で、“これ”という感覚をつかむことができたんです。1年間投げていれば良い時も悪い時もある。いい感覚が消えそうなときに戻れる場所があれば早く修正できます。それをつくることができたのは大きかったです。

――技術的にも精神的にも、それがうまく機能したと。

今永 特に前半は(いい感覚が)残っていたので、これでいけるぞという気持ちはありました。ただ僕はあまり精神的な部分は関係ないというタイプなんです。技術的な部分が100%保てていれば、精神面もついてくると思っています。精神的な部分は、結果が出たあとに反省するもの。結果を出す前の段階では自分の絶対的な技術があればいい。

「いつかは200イニング200奪三振というシーズンをつくってみたい」

「いつかは200イニング200奪三振というシーズンをつくってみたい」(C)KADOKAWA 撮影=瀬戸口善十郎

先発投手として誰よりも多くのアウトを取りたい

――今シーズンは自己最高の170イニングを投げました。しんどい時期もあったのでは?

今永 シーズン中は夢中で、あまり疲れは感じていませんでしたが、今思い返せばオールスター開けがちょっと苦しかったかもしれません。でも平均して6回後半まで投げることができて、最終的に170イニングに届いたのはうれしいです。これまでは規定投球回数前後でしたから。

――先発投手として、イニング数にはこだわりたい?

今永 そうですね。毎年コンスタントに180イニングくらい投げられるようになりたいです。そう考えると18年の菅野(智之)さんが投げた200イニングって未知の領域ですよね。毎試合8イニングまたは完投するイメージ。僕もいつかは200イニング200奪三振を達成してみたい。

――以前のインタビューで、「プロ野球は1年で取るアウトの数は決まっている。一つでも多く自分が取りたい」と言っていました。

今永 先発投手として、誰よりも多くのアウトを取りたいという思いは変わっていません。中継ぎを経験してわかったことですが、チームに一人でも長いイニングを投げられる選手がいれば、中継ぎの人も精神的に休める日ができると思うんです。「今日は今永が投げるから」といった計算をしてもらえるような選手になりたいです。

――今シーズン得たものは?

今永 やはり自分の戻れる場所を作れたことです。そしてそれをしっかり貫けたこと。来季はその幹をもっと太くしていきたいです。

――太くとは?

今永 今はまだチェックポイントが多いのですが、幹が太くなることでそれが少なくなると思っています。たとえば下半身。野球選手にとって大切な要素ですが、実際のピッチングの時はあまり意識していないんです。シーズン中に意識しない部分をオフの間にしっかり鍛えて、また実践では無意識にできるようにしていく。それが理想です。

――最後に来季に向けて。

今永 今年はいい感覚で投げられた試合が多かったですが、来年も同じように投げられるとは限りません。幹を太くしていくと同時に、また新しいものをつくっていくという気持ちもある。今はまだそれが何かはわかりませんが、これからじっくり考えたいと思います。

「来年も今年のような感覚で投げられるとは限らない。新しいことをつくっていこうという気持ちもあります」

「来年も今年のような感覚で投げられるとは限らない。新しいことをつくっていこうという気持ちもあります」(C)KADOKAWA 撮影=瀬戸口善十郎

取材をしていての今永選手の印象は、「メリハリの効いた人」。野球の話はとことん真面目に、でも柔らかい質問には図抜けたユーモアセンスをもって答えてくれる。

横浜ウォーカー3月号の開幕直前特集では濱口遥大選手、東克樹選手と共に「カップヌードルミュージアム」ではしゃいだかと思えば、野球の話では「昨年はローテを守る東の姿を見ていて自分が情けなかった」と語る。メリハリはあるけど裏表がない。そんな今永選手を、濱口選手も東選手も慕っているのがよくわかった。

今回の取材で山﨑康晃選手も「今永がいるといないでは、その場の雰囲気が全然違う」と存在感を認めている。横浜DeNAベイスターズの優勝に絶対欠かせない選手だ。

【取材・文/小貫正貴、撮影/瀬戸口善十郎】

今永昇太[投手] SHOTA IMANAGA

1993年福岡県生まれ。北筑高から駒澤大を経て2015年ドラフト1位で入団。2019年は初の開幕投手を務め8回無失点で勝利。5月に月間MVP、7月にはオールスターにも初選出された。プレミア12のスーパーラウンドではメキシコを6回1安打1失点。貴重な先発左腕として存在感を発揮

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