飼育員が語るコアラの意外な素顔とは?「鳴き声が野太く、体もデリケート」【会えなくなるかもしれない生き物図鑑】

東京ウォーカー(全国版)

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分断される森、燃えるユーカリ

オーストラリアでは現在、野生のコアラの個体数が減少し、絶滅危惧種に指定されている。減少を食い止める方法はあるのだろうか。

個体数が減ってしまった理由は、やはり生息地の開発が大きな要因です。オーストラリアは広いように見えますが、コアラが棲むのは東海岸の森林地帯。人間の居住地に適しているのも、この地域です。都市開発や宅地開発が進んだ結果、コアラのいる森林が分断化され、個体群も分断化されます。

結果、移動ができなくなり血が濃くなってしまうのは問題だろうと、オーストラリアの知人は言っていますね。ですからこれを解決するため、分断された森と森を結ぶコリドー(回廊)みたいなものができないかとの対策が検討されています。

また、オーストラリアの個人宅は裏庭があるところが多く、そこで放し飼いにしている犬がコアラに噛みつくこともあります。コアラの保全運動に関わる人たちは、そういった部分の啓もう普及活動もできないか、検討しています。

もう一つ、ここ数年野火・山火事が多いことも要因の一つです。人間が対策を取るのは難しい点もありますが、全般的に考えれば私たちも含め、地球温暖化をどう防いでいくか。すぐに結果の出ることではありませんが、それによってオーストラリアの乾燥化も少しは収まっていくのではないかと思います。

2021年に生まれた5頭目の仔・ミラを抱いて眠るジンベラン。ミラとは、オーストラリアから見える恒星に由来した名前写真提供:埼玉県こども動物自然公園


かわいいだけじゃない、その先にあるものを考えて

1日の8割を寝て過ごし、動きの少ないコアラ。だが、高木副園長は寝ているときもよく観察すると面白い点があるという。

たとえば、木の股のところで丸まって寝ていることが多いのですが、どこにもつかまらずよく落ちないなとか、寝ているときも耳をパタパタ動かしていたりとか、そんなところもじっくり見てもらえたら面白いと思います。

絶妙なバランスを保ちつつ樹上で眠るふく写真提供:埼玉県こども動物自然公園

2021年に生まれたジンベランの仔・ミラ。丸い目がぬいぐるみのように愛らしい写真提供:埼玉県こども動物自然公園


コアラはとてもかわいく、特に子供はずっと見ていたくなるほど愛らしい。ですが見た目だけではなく、「なんでそんな風にかわいく思えるのだろう?」と、単純にかわいいだけで終わらず、その先を考えながら見ていただければうれしく思います。

高木嘉彦副園長

埼玉県東松山市にある埼玉県こども動物自然公園写真提供:埼玉県こども動物自然公園


取材・文=鳴川和代

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