【NMB48・出口結菜の#んーーまい大阪パン旅】「ブーランジュリー&カフェ グウ」で食べられる絶品ロールパンの秘密とは?

東京ウォーカー(全国版)

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きっかけは「魔女の宅急便」?パン、コーヒー、野菜すべてに全力を注ぐ

東野シェフは、豊中市に店を構えていた「パン工房 青い麦」出身。20歳に同店に入るまでは、トラックのドライバーをしていたという。「『ネタやろ』って言われるんですけど(笑)」と前置きをして、パンの道に進んだきっかけを話してくれた。

「昔、実家に帰ったときに、当時小学生だった弟がテレビで『魔女の宅急便』を見ていたんです。トラックの仕事って、朝から晩まで遠方に行くときもずっと1人だから、『周りの人とコミュニケーションをとれる仕事がしたいな』と思っていたころでした。そのときに『魔女の宅急便』のパン屋のおソノさんたちを見て、あったかい仕事やな、将来そんなお店ができたらいいな、って思ったのがきっかけですね。『青い麦』は大人気だったけど、僕は専門学校を出たわけでもないし、そこがどういうお店なのかを知らない。当時、パン業界では知らない人がいないぐらい修行が厳しいお店だったんですが、それも知らずに飛び込みました。いろんなパン屋さんを巡っていたときに『青い麦』に入った瞬間、『ここで働きたい』って思ったからです。『魔女の宅急便』に出てきた、ヨーロッパの伝統的なパンも置いているようなお店でした。

修行っていう修行はこの1軒だけですが、シェフの福盛さんは有名な方なので、『青い麦』から独立する28歳までの8年くらい、研修に行かせてもらったり、お店の立ち上げに行ったり、勤めながらヨーロッパに修行に行かせてもらったり、本当にいろんな経験を積めました。今でも年に2〜3回はお会いして、お正月明けには弟子たちで集まって新年会をしたりしています。北浜などの有名店のシェフも兄弟子だったり、大阪市内だけでもたくさん独立した人がいますね」


ほかの職人たちと一緒に商品開発をしているというパンは、店頭に150種以上が並ぶ。ヨーロッパの伝統的なパンを伝える反面、日本人が食べてなじみのあるものや「おいしい」とシンプルに思うものを提供したいと、どんどん種類が増えていったんだとか。なかでも狙い目は、1番多くの種類が用意される11時〜12時台だそう。


ゆいなちゃんが先日訪れた「Moulins et Cafe gout」は、「店舗を出すたびに、少しずつ進化させていきたいと思っています」というシェフの言葉どおり、本店・2号店とは異なり、なんと製粉から行うというこだわりよう。

「『Boulangerie & Cafe gout』のオープンごろから国産小麦を扱うようになって、そこからさらに4年後にオープンしたのが『Moulins et Cafe gout』。せっかく国内の小麦を育てる農家さんと懇意にしていたので、間の加工業者を経ずに収穫したものを直接いただけないかなと考えて、そのためには自分たちも加工から製粉ができるようにできないと、と思いました。僕たちは職人なので、その作業も楽しいですね。鮮度が高く、よりおいしいものを作れるっていうのが魅力です」

もらえたらラッキーな“おまけ”にも意味が。ゆいなちゃんのお気に入りは?

ゆいなちゃんに「Moulins et Cafe gout」でおいしかったものを聞くと、真っ先に出てきたのは「春恋ロール」を使った「だし巻きサンド」。「じゅわ〜ってダシが出てきて!あれって、中には何を塗っているんですか?」と聞くゆいなちゃんに、「バターです。親御さんが朝の忙しいときに、スクランブルエッグや卵焼き、目玉焼きをちゃちゃっと作って、『これだけでも食べていきや!』って言ったら、エネルギーになるじゃないですか。それをお店でわかりやすくアレンジして作ったのがこの商品です。卵ってすぐに硬くなるから、おいしい食感だけを味わってほしくて、12時〜13時の1時間だけ限定で出しています」とシェフ。「知らなかったので、その時間に行けてラッキーでした!私が選んだときには3つぐらい残っていたんですが、帰るときにはもうなくなっていました。ロールパンはそれしか買っていなくて後悔したくらい、めちゃくちゃおいしかったです」

さらに、「『アーモンドクロワッサン』も食べて、衝撃的でした!バリバリでスイーツって感じ」と話すゆいなちゃんに対して、「アーモンドクロワッサンって、シロップにつけたふにゃっと柔らかいものが多いけど、僕はあんまり得意じゃなくって。せっかく作るなら、ありそうでない、アーモンドの香ばしさや、バリッとした食感を出したものにしたいと思ってあの形になりました」と教えてくれた。

ゆいなちゃんが買おうとした「アーモンドクロワッサン」は、最後の1個だったそう。「お会計をしようとしたときにちょうど焼き立てが出てきて、店員さんがそっちに交換してくれたんです!あと、お会計のときに食パンを1切れいただきました。あれはなんですか?」と質問。

「日本で1番なじみのあるパンって、シンプルな、飾り気のない食パンですよね。そのときにすぐ食べなくても次の日の朝に食べたり、家族みんなが食べたりとか、そういう定番のものに最終的に行き着いてもらえたら、パン職人としては1番うれしいって思いがあって。だから、いろんなパンを買っていただいたお客様には、シンプルなパンをサンプルとして食べてもらって、おいしいと感じてもらえたらいいなと思って1切れお付けしています」と答えるシェフに、ゆいなちゃんも「めっちゃしっとりしていて、それにも衝撃を受けました!おまけでいただいものがめちゃくちゃおいしかったら得した気分ですね」と感動した様子で、「全店舗制覇したい!」と意気込んでいた。

「Moulins et Cafe gout」でゆいなちゃんを感動させた「アーモンドクロワッサン」は「Boulangerie & Cafe gout」でも食べられる


「Boulangerie & Cafe gout」は、パンはもちろん、コーヒーにも並々ならぬこだわりがあるそう。「僕が小麦農家を巡って話を聞いたり買い付けをしていたころ、高校の同級生がコーヒー豆を買い付ける商社で働いていて。そこでは、栽培から輸入、管理まで全部自社やっていて、同級生は農家まで回るようなバイヤーの仕事をしていました。その同級生と話をしているときに、パンとも共通している部分が多いなと。コーヒー豆も農産物で、都市や気候、作る人によって違うものができるっていうのが、小麦粉と同じやなって思いました。おいしいコーヒーを作るための考え方や作り方がパンと共通するので、パンとコーヒーどちらも、そういうこだわりを持って提供するお店を作れるんじゃないかなと思ったのが始まりで、このベーカリーカフェが生まれました。

それまでは、『ベーカリーカフェなんてパン職人が作るもんじゃない』と豪語していました。ベーカリーが主体でカフェは併設してご自由にどうぞって軽い感じだったり、もともとがカフェで、カフェメニューは充実しているけどパンは生地や冷凍商品を買っていたりっていう、勝手なイメージがあったので、中途半端なことをしたくないって思いがありました。せっかくこだわったものを置いているのに、一方がただ置いているだけ、仕入れているだけとかだったら、作り手としてもったいないじゃないかと。お店に来てもらうなら、すべてに対してこだわりを持って、自信を持って提供したいと思っていました。だから、ベーカリーとカフェを同時にすることは難しいと思っていたんですが、おいしいコーヒーを淹れられるバリスタさんと一緒になって、パンと同じような考え方をもとに、『とにかくおいしくてこだわったものを提供しよう』っていう思いが芽生えて生まれた空間がここです。コーヒーもパンも、それぞれの“お気に入り”を見つけていただけるようなカフェを目指しています」

小麦、コーヒーに加え、野菜にも秘密が。「実は自家農園もあるんです。祖父の時代から農家なんですが、私がパン職人になってからは関わることがなくって。でも、お店を作り、小麦農家さんたちと接するうちに、おいしいパンを作るからには農業の勉強もしたいなと思うようになりました。自分がお店で使いたいものを自分で作って、商品開発に取り入れられたら、お客様にもっと寄り添えるかなと。通年使うものを自分たちだけでまかなうのは難しいですが、モーニングで出す日替わりスープに使う野菜なども作っています。夏場はトマトや枝豆などですね。ポタージュにするタマネギは500キロぐらい収穫して、セントラルキッチンにある冷蔵庫で保存したものをお店で炊いています」

最後は、ゆいなちゃんが気になるパンを購入。まずは「もう1回食べたかったし、NMB48なんで!」と、「アーモンドクロワッサン」をゲット。続いて、前回の取材時に各店ごとの食べ比べを提案してもらったバゲットを選ぶことに。バタールも含めると5種類もある豊富なバリエーションに驚きつつ、「決めました!ライ麦にする!」と即決…と思いきや、そこから「クルミの方がいいか…。でも五穀も、説明を読んで気になってたんですよね〜」と悩むことに。「冷凍庫で保存できるんですよね…?」と大量購入も匂わせたが、最終的には「ライ麦はママも好きだから、やっぱライ麦にします!」と、もともとのチョイスに落ち着いた。


パンだけでなく、コーヒー、さらには野菜までたっぷりとこだわりを話してくれたシェフ。ゆいなちゃんも「今回もいいお話が聞けました」としみじみ。次回はどこのパン店のおいしさの秘密が明かされるのか?お楽しみに!


取材・文=上田芽依
撮影=福羅広幸

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