コーヒーで旅する日本/九州編|楽しみ方は人それぞれ。その人に合った自由なコーヒーを追い求めたい。「MIGLIORE COFFEE」
東京ウォーカー(全国版)
その豆に合った焙煎を模索する日々

そんな中島さんが営む「MIGLIORE COFFEE」は焙煎所を兼ね、豆売りがメイン。メキシコ、ブラジル、ニカラグア、ケニア、エチオピアなど各国の生豆を仕入れているが、最も思い入れがあるのが東ティモールの生豆だという。「自分で焙煎を始めて最初においしく焼けたといういい思い出もありますが、オーガニックで栽培されており、純粋に生豆自体の品質がいい。さらにNPO法人を通して生豆を仕入れており、生産者さんの顔が見えるんです。そうなると一層思い入れが強くなりますね。当店では基本的に東ティモールの豆は浅煎りと中深煎りと焙煎度合いの異なる2種のコーヒーをご用意しております」と話し、最初に浅煎りの東ティモールを淹れてくれた。雑味がなく、クリーンな味わいで、すっと飲めるという印象。その後、中深煎りも飲んでみると同じ豆とは思えない深み、コクが主張してくる。同じ豆でも焙煎によって味わいがガラリと変わる手本のような味作りだ。

焙煎機はフジローヤルの直火式。開業時からスペシャルティコーヒーに特化することを決め、業界のトレンドを考えると半熱風式を選ぶのがセオリーだと感じたとのこと。なぜ直火式を採用したのか聞いてみた。「Bespoke Coffee Roastersの畠山大輝さんの影響が大きいです。畠山さんが直火式で焙煎したコーヒーを飲んだとき、すっきりとしたあと味で嫌な雑味を全く感じなかったんです。この体験を通して、これこそが私が理想とする味わいだと実感できました。ちょうど破格で直火式を手に入れることができるタイミングだったのも幸運でした」と中島さん。ただ、直火式は火力の調整が難しいため、失敗を繰り返しながら、理想的な焙煎の方法、生豆の種類ごとのプロファイルを独自に構築してきたそうだ。
“こうあるべき”という固定概念は捨てて

「MIGLIORE COFFEE」は2023年4月に同じ防府市内に「AWESOME COFFEE BREWERS by MIGLIORE COFFEE」、同年12月に山口市内に「MIGLIORE COFFEE ROASTERS 山口店」を次々と開業し、規模を拡大しているところだ。

最後に今後、中島さんが目指す店のスタイル、コーヒーとの関わり方、味わいづくりなどについて聞いてみた。「私は“こうあるべき”、“これが普通”、“常識的に”という考え方が好きではありません。特にコーヒーは嗜好品ですし、飲む方が好きに楽しめばいいと考えています。だから、お客さまにもこちらの考えを押し付けることなく、自由にコーヒーを楽しんでいただけるような店づくりをしていきたいです。2024年10月には新たに完成する防府競輪の公園スペースに新店舗をオープンさせる予定で、より幅広い方々にコーヒーやカフェで憩う時間を楽しんでいただけたらと思っています。私個人としてはハンドドリップチャンピオンシップに挑戦して、より自身が狙ったコーヒーの味わいに抽出できる技術を磨いていきたいですね」

中島さんレコメンドのコーヒーショップは「ウミノネコーヒー焙煎所」
「山口県下関市にある『ウミノネコーヒー焙煎所』さん。山口コーヒーフェスティバルに参加いただいたことでつながりができました。コーヒーはもちろん店で手作りするスパイスカレーが絶品です」(中島さん)
【MIGLIORE COFFEEのコーヒーデータ】
●焙煎機/フジローヤル3キロ直火式
●抽出/ハンドドリップ(メリタ波佐見焼コーヒーフィルター、ネル)、エスプレッソマシン(SANREMO)※店舗により異なる
●焙煎度合い/浅煎り〜深煎り
●テイクアウト/あり
●豆の販売/120グラム1000円、240グラム2000円
取材・文=諫山力(knot)
撮影=加藤淳史(Saint-Loup-de-Varennes)
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