ひろゆき論破術も吉野家しゃぶ漬けも統計学で楽しく解説!YouTuberサトウマイのおもしろさが分かる動画3選
東京ウォーカー(全国版)
その2「【認知バイアス】クソリプする人は読解力よりも認知が歪んでいることが原因なんじゃない?説
この回は認知バイアスの話だ。認知バイアスとは、言い換えれば先入観のようなもので、誰もが逃れることのできない「色眼鏡」と説明する。それぞれの眼鏡は異なるので、同じことを見たり聞いたりしても、人によって受け取り方が異なってくるのは当然と言える。逆に、それを念頭に置かないと議論がずれてしまうことも出てくる。
例えば著名なインフルエンサーが、的外れなコメントを送ってくる人に対し「クソリプしてくるやつには読解力がない(自分の意見が理解できない)」と批判するケースがあることを例にとり、それは読解力の問題ではなくて、互いの認知バイアスのズレのせいでは?という角度から考えてみるのがこの動画のテーマだ。認知の歪みは今確認されているものだけでも200個近くあるという。この動画ではその中から3つ厳選して紹介している。

1…帰属バイアス
成功した時は「自分のおかげ」、失敗した時は「他人や環境のせい」にしてしまうようなこと。これが極端になると、ごく普通の会話ややり取りを自分への敵意だと解釈したり、他人の行動に悪意を感じたりする人が出てくるという。
動画の中では、西野亮廣氏の講演会ポスターに関わるエピソードを挙げている。西野氏がある地方で講演会を行うことになった。告知ポスターは普段写真を使っていたが、その回はイラストが使われることに。「なぜ写真ではなくイラストに?」と西野氏は担当者に聞き、事情を納得して話は終わったのだが、それに対し「絵の制作者を悪く言うな」というややずれたコメントが西野氏に飛んできた。
西野氏はイラストにした理由を聞いただけなのに、その人は「絵を批判された、否定された」というふうに感じたのか。その後のコミュニティの議論は「(批判したわけではないことが)何で伝わらないのか」「イラストを描いた人はうまい。悪く言うな」とかみ合わないままだったという。
このような極端なバイアスがあると人間関係が悪くなったり、ひどい場合は鬱になったりするケースもある。
2…エコーチェンバー現象
エコーチェンバーとは声が反響しやすい閉鎖空間のこと。自分と考えが似ている人ばかりのコミュニティにいると、常に肯定してもらえるため、自分が完全に正しいように錯覚してしまうケース。これはインフルエンサー自身が陥りやすい認知バイアスという。
3…ダニング=クルーガー効果
能力が低い人ほど、自分の能力を過大評価してしまうという傾向。学び始めたころにちょっとしたスキルを手に入れると、無敵になった感じになるという経験は誰にでもあるのではないだろうか。だが、上級者になるほど「むしろ自分はまったく理解していない」ということが痛切に身に染みてくるものだ。
このバイアスの話も、ほぼ数字が出てこない。統計学とはどんな関係があるのだろうか。「人は意思決定するときに合理的な判断ができないという事実があります。なぜそうなるかというと、認知バイアスがあるからなんです。私たちのような統計やデータを扱う人の認知がすごく歪んでいたら、元になる数字は嘘をつかなくても、いかようにでも解釈・細工ができてしまいます」
そこで、データを扱う前に、人間というのはそもそも認知が歪んでいるんだとあらかじめ知っておかないといけない、とサトウさんは言う。「『自分がもしかしたら偏った物の見方をしているかもしれない』ということを自覚してから、データとか統計を扱いましょうよっていう、基本的な心構えとして大事なのが認知バイアスなんです」
この記事の画像一覧(全4枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介