水原希子＆ローラが“古民家再生プロジェクト”に挑戦！「築150年以上の伝統建築を今の時代に合わせて蘇らせるのが楽しみ」

世界最大級の宿泊予約プラットフォームであるAirbnbの日本法人Airbnb Japanは、国内各地に点在する古民家・空き家の文化的価値を保全や継承しながら、リスティング(宿泊先)の新たな魅力を引き出す新プロジェクト「Akiya Design Project」をこの夏よりスタートさせる。その概要を説明する発表会が2025年6月3日に都内にて行われ、Airbnb共同創業者兼CEOのブライアン・チェスキーさんが登壇。ゲストとして、同プロジェクトでクリエイティブ監修を行う水原希子さんとローラさんも出席し、トークを繰り広げた。

水原希子とローラが古民家をクリエイティブ監修

同社の発表によると、日本では現在、約900万戸(全住宅の15％)が空き家となっており、今後10年以内には「3軒に1軒が空き家になる」とも予測されているという。空き家の増加は、景観や安全性の低下、地域経済・コミュニティの衰退など、さまざまな社会課題を引き起こしているが、その一方で、観光誘致による地域活性化を目指す自治体にとっては「宿泊施設の不足」が障壁となっているケースも少なくないそうで、Airbnbではこれまでも、伝統的な古民家再生に取り組む全国古民家再生協会とさまざまな連携を展開。そこから派生した企画が「Akiya Design Project」となる。

こちらのプロジェクトには「地域文化の象徴でもある古民家や空き家のリノベーションを通じて、新たな価値を創出。景観や安全性の回復に努め、さらには国内旅行や地域経済の活性化にも貢献していきたい」という理念があるそうで、水原さんとローラさんには、それぞれの“クリエイティブなビジョン”と“サステナブルなライフスタイルの哲学”に基づくアイデアを提案してもらい、それらを空き家のインテリアやスタイリングに取り入れることで、宿泊可能な古民家としてAirbnbで活用していく…とのこと。

水原さんがクリエイティブ監修を行うのは、茨城県古河市の山中美登樹さんが運営するリスティング。約10ヘクタールにも及ぶ広大な敷地に立つ、築150年以上の伝統的古民家で、趣のある母屋と堂々たる門構え、敷地を彩る桜や四季折々の草花が日本の原風景へと誘う。現代の住宅では取り入れることが難しくなってしまった質の高い建材が使われ、構造的にも強く美しい古民家となっている。

ローラさんがクリエイティブ監修を行うのは、京都府亀岡市の村田麻実さんが運営するリスティング。もともとは村田さんの祖父母が住んでいた家屋で、明治から平成にかけて四世代・130年に渡り、瓦業を営む仕事場としても使われていた建物だという。瓦業の歴史を間近で感じられるよう、当時の姿をできる限りそのままの形で残したというこちらの古民家は、日本家屋らしい伝統的な佇まいや、美しく広がる田園の雄大な眺めも見どころになる。

ブライアンさんによる「Akiya Design Project」の説明に続き、同プロジェクトに対する意気込みを聞かれた水原さんは「新しい何かを作るということも素敵ですが、すでにあるものや、身近にあるけどあまり知られていないものを活かした“ものづくり”というのも新鮮で、やり甲斐を感じています。私のスタイルやデザインを、どのようにすれば日本の伝統建築に活かすことができるか？いろんな方法を考えて、実践していく過程が今から本当に楽しみです。古民家の良さをさらに引き出し、まだ知られていない日本の魅力も大勢の旅行者の方に発見していただけるようなリスティングになるよう、頑張ります」とコメント。

一方のローラさんも「日本の昔の人たちの知恵や美意識がたくさん詰まった“古民家”を、今の時代に合う形で蘇らせていくというのは、とても素敵な取り組みだと感じています。世界のさまざまな場所で、その土地の文化や自然を楽しみながら、歴史に思いを馳せる時間というのは本当にかけがえのないものだと思います。今回、関わらせていただく京都の古民家にも、そうした想いを込めながら、訪れる方々に古き良き、美しい日本家屋の魅力を満喫してもらえるように、楽しくインテリアコーディネートをさせていただくつもりです。どうぞ、よろしくお願いします」といった想いを語り、会場を沸かせた。

水原希子さんとローラさんが監修するリスティングは、2025年秋よりAirbnbにて予約が可能になる(予定)…とのこと。話題になること間違いなしなので、気になる方は同サイトを定期的に覗いて、利用状況をこまめにチェックすることをおすすめする。

取材・文＝ソムタム田井