特別展 畠中光享コレクション　 恋し、こがれたインドの染織ー世界にはばたいた布たちー

古くから綿の国として知られるインド。植物繊維である木綿に美しい色を染めることは難しく、17世紀以前に赤や黄色を鮮やかに発色させ、しかも洗っても色落ちしない布を作る技法をもつ国はインドをおいてほかにはなかった。今回の展示では交易により世界に輸出され変化を遂げていったインド布の伝播に着目。ヨーロッパをはじめ、インドネシアやタイ、ペルシャ、日本などへもたらされ、各地で変化を遂げた布たちを紹介する。日本では更紗(さらさ)の名で知られる捺染布(なっせんふ)をはじめ、1枚作るのに最低3年はかかるといわれる緻密な組織のカシミールショールなど約100点を展示。インド染織の幅広さや奥深さをひも解く。