野生下の生息数はわずか300~500頭のスマトラトラ。その原因は私たちの生活にもあり!?【会えなくなるかもしれない生き物図鑑】

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チャンスは展示場に出た直後。さまざまな行動をじっくり観察しよう

――動物園は生きたスマトラトラを見られる貴重な場所だ。山崎さんに見どころを聞いてみた。

丸太で爪を研ぐケアヒ。スマトラトラとネコが同類だということがよくわかる写真提供:八木山動物公園フジサキの杜


トラの行動が一番活発なのが、展示場に出た直後。最初は前に出ていた個体のにおいなどを嗅ぎまわります。さらに、自分の縄張りを示すために、オスもメスもオシッコをかけるスプレー行動をとります。うちではダマイの後にケアヒを出していますが、ケアヒはダマイのスプレー跡をクンクン嗅ぎまわりますね。

木の幹にスプレーをするケアヒ。展示場に出てすぐ行う毎日のルーティーンだ写真提供:八木山動物公園フジサキの杜


そのあとは丸太で爪とぎ。まるでネコのようです。ほぼ毎回、このような行動をとります。それが終わると、岩の上で休憩。展示場に出た直後の行動はとても面白いので、ぜひ開園直後に来ていただければ。当園では3交代制で展示していて、開園から11時半ごろまでがダマイ、11時半から14時までケアヒ、14時から閉園までバユが出ています。トラって休んでいてもかっこいいのですが、やはり見るなら動いているところが面白いですね。

寝ているダマイ。お決まりの行動が終わると、岩の上でゆっくりと休んでいる写真提供:八木山動物公園フジサキの杜


私たちはかっこいいトラを見ていただきたいのですが、スマトラトラの生息地や、個体数が減少している現状についても考えていただける機会を作れたら。そして、少しでもトラという動物に興味を持ってもらえたらいいなと思っています。

バユと一緒に写真に納まる山崎さん。肉食のスマトラトラと飼育員は絶対に同じ空間には入らない写真提供:八木山動物公園フジサキの杜

八木山動物公園フジサキの杜のゲート写真提供:八木山動物公園フジサキの杜


取材・文=鳴川和代
監修=久保田潤一(NPO birth)

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