コーヒーで旅する日本/東海編|多くの人の日常に溶け込む、優しいコーヒーの在り方。「CAFE re:verb」

東海ウォーカー

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スイーツがコーヒーのよさを際立たせる

バスクチーズケーキ(550円)とドリップコーヒー

店名の「reverb」は音楽用語で、残響という意味。田口さんとの出会いが音楽だったこともあって、2人で決めた。コーヒー豆は、「ボンタイン珈琲」の先輩だった名古屋「note coffee house」に協力を仰いで用意したオリジナルブレンド。「相手の心に何かを残して響かせたいという思いから、抽出ではコーヒーの余韻を大切にしています。『re:verb』のオリジナルブレンドは、華やかなエチオピアとバランスの取れたブラジルの組み合わせ。飲んだ時に、余韻がどうキレイに消えていくのか感じてほしい」と福井さん。納得のいくクオリティに仕上がったため、開店した当初はコーヒーだけで勝負できると考えていた。

ドリッパーは、ハリオV60を使用している

ところが、喫茶店の多い東海地方においても、岐阜市街地は指折りの激戦区。ヘアサロンの前後にカフェへ立ち寄ったり、施術中の休憩にコーヒーを楽しんでもらったりできるだろうと相乗効果を狙ったものの、これだけではうまくいかなかった。「繁盛する店や生き残る店とはどんな店なのか、研究しました。そして、『コーヒーだけではダメ。何かプラスアルファが必要』という結論に達したのです」。ケーキ、食事、モーニングなど、いろいろなアイデアを試した結果、自分の抽出するコーヒーに合う味わいを念頭においた自家製スイーツに活路を見出した。「バリスタが考案した、コーヒーをもっとおいしくするバスクチーズケーキを作ったのですが、これが大好評。濃厚な食べ応えが、コーヒーの香りや味わいと非常に相性がよかった。おかげさまで、チーズケーキ専門のオンラインショップや持ち帰り専門店も手がけるようになりましたが、これらの事業もすべてカフェのため。コーヒーを日常に浸透させるための一手です」

抽出方法の違いによる味の変化を表現したい

ドリップコーヒーとカフェラテ(550円)。同じ豆でも、挽き方や抽出方法で味わいがまったく異なる

プラスアルファの重要性を考えるようになったとはいえ、あくまでも中心はコーヒー。コーヒーカルチャーの裾野を広げることを目指す福井さんは、抽出技法にも独自の思いがある。「私の強みはバンクーバーで学んで以来磨きをかけたエスプレッソの抽出技術ですが、日本ではハンドドリップでの抽出が主流。それなら、エスプレッソにもハンドドリップにもあえて同じ豆を使うことで、抽出方法による表現の違いを知ってもらおうと考えました」

【写真を見る】エスプレッソマシンは、扱いなれたシモネリのアウレリア ウェーブを導入

ギュッと圧力をかけるエスプレッソでは、酸味、苦味、甘味などの味わいがすべて丸く収まるように抽出。豆を挽くスピードや歯の回転、お湯のかかり方などによって微妙に味わいが変わるので、毎日の微調整は欠かせない。

ミルクの対流で絵を描くフリーポア

エスプレッソに注ぐミルクは、対流の起こるきめ細かな質感がポイントになる。「どのタイミングと角度で注いでいくと、イメージしている対流が起こるのかを見極めるためには、自分の手の感覚と、経験の蓄積が重要になります」と、話しながらも手元に集中すること数十秒。できあがったカフェラテ(550円)には、美しいラテアートが完成していた。ほんのりミルクの甘味に、コーヒーの香りやジューシーな酸味が加わった、優しい味わいにホッとする。

豆の膨らみ方や香りの広がりを確認しながらお湯を注いでいく

一方、ハンドドリップでは、焙煎を依頼している「note coffee house」の手法を踏襲。バランスのいい飲み口を意識して、あまり時間をかけずに手際よくお湯を注ぐ。抽出されたコーヒーはサラッと飲みやすく、あと味の余韻がキレイに消えていく。飲み口がすぼまったアロマカップを採用しているのも、香りを大切にする福井さんの抽出方法にはぴったりだ。

フードペアリングや抽出方法など、さまざまな角度からコーヒーの魅力を伝えることでコーヒーに親しむ人を増やそうと考える福井さん。「コーヒーとクラフトジンの組み合わせもおもしろいですよ」と楽しそうな様子からも、まだまだ違った角度から新しいコーヒーの世界を見せてくれそうだ。

福井さんレコメンドのコーヒーショップは「cafe 旅人の木」

「同じ岐阜市内にある『cafe 旅人の木』では、ご主人が焙煎と抽出、奥様がスイーツを担当しています。ほぼ同時期にオープンしていて、店舗の場所もここから歩いて5分くらい。スペシャルティコーヒーを使った焙煎や抽出にもこだわりを感じますし、コーヒーとスイーツの組み合わせに力を入れていることからも、親近感を持っています。ご近所さんですし、ご夫婦とも仲良くしていただいています」(福井さん)


【CAFE re:verbのコーヒーデータ】
●焙煎機/なし
●抽出/エスプレッソマシン(シモネリ アウレリア ウェーブ)、ハンドドリップ(ハリオ V60)
●焙煎度合い/中煎り
●テイクアウト/あり
●豆の販売/100グラム870円~

取材・文=大川真由美
撮影=古川寛二


※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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