コーヒーで旅する日本/九州編|飾らず、いつも等身大であること。西新の「珈香」が歩んだ37年

九州ウォーカー

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直火式、半熱風式の使い分け

焼きたてのコーヒーを届けるため、日々こまめに焙煎

「珈香」では創業時から自家焙煎を続けている。智原さんに焙煎を教えたのは粕屋町にある ナガモトコーヒー店 を創業した長本建郎さん。「珈琲舎のだ時代はカウンター仕事ばかりしていたので、焙煎については知識も技術もほとんどなくて。そこで珈琲舎のだ時代からお世話になっていたナガモトコーヒー店の長本さんを頼りました。長本さんは快くいろいろなことを教えてくれて、導入する焙煎機についてもアドバイスをいただきました」と話す智原さん。

コーヒー豆だけ買いに訪れる常連も多い

店に置いてある焙煎機は富士珈機の1キロ釜が2台。一見するとまったく同じマシンかと思いきや、直火式と半熱風式と内部構造が違うのだという。智原さんは「店の広さの関係で1キロ釜を2台設置することになり、それだったら直火、半熱風とタイプが違う焙煎機の方が後々いいだろうと長本さんにアドバイスをいただきました。しかも半熱風式の方は長本さんがカスタムし、より輻射熱が釜全体に行き渡るようにしてくださいました」と開業当時を振り返る。

そうやって導入した焙煎機は2台ともに今も現役で、あっさりとした味わいに仕上げたい豆は直火式、逆に奥深く、あとを引くような味わいを狙うなら半熱風式といった具合で豆によって使い分けている。小さな焙煎機2台に対して、豆の種類は多い。ブレンド5種、ストレート14種を常時用意し、さまざまなニーズに対応。焙煎度合いは浅めの焙煎でも中煎り程度。最も多いレンジは中深煎りだ。

中深煎りでバランスのよい珈香ブレンドとスイーツは相性抜群。ケーキセット(1000円)

智原さんは「長年コーヒー屋を続けてきて、お客さまが求めているものを出しているだけ。焙煎度合いはこうあるべきとか、プロセスといった細かいことを多く語る必要はないかな、というのが私の考え。お客さまにおいしいと喜んでいただくのが一番です」と微笑む。実際、自宅や会社用に豆だけを定期的に買いに来るファンは多く、まさに普遍的なコーヒーを作り続けている証拠だろう。

自身も愛煙家ということもあり、喫煙可能店を貫く

ホッと一息つけるコーヒー屋として愛され続ける理由。それは等身大でいること、飾りたて過ぎないこと、客に真摯に寄り添うこと。そんなシンプルなことなんだろうと感じた。

智原さんレコメンドのコーヒーショップは「Coffee Beans GO STRAIGHT」

「同じ福岡市・西新エリアにある『Coffee Beans GO STRAIGHT』さん。ロースターの山領さんはとにかくコーヒーに対して真面目。本当に勉強熱心だなと思うロースターさんです」(智原さん)

【珈香のコーヒーデータ】
●焙煎機/富士珈機半熱風式1キロ、直火式1キロ
●抽出/サイフォン
●焙煎度合い/中煎り〜深煎り
●テイクアウト/あり
●豆の販売/100グラム650円〜


取材・文=諫山力(knot)
撮影=大野博之(FAKE.)

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