現役女子大生タレント・中川紅葉が今まで以上の脱・保守的エッセイを誓う「“それっぽいこと”を書いても誰も救われない」/ココロすっぴん#25
東京ウォーカー(全国版)
青山学院大学に在学する現役女子大生で、演技やバラエティなどマルチに活躍している中川紅葉さんによるエッセイ連載「ココロすっぴん」。かなりの読書家で、大学生・タレント・インフルエンサーなどのさまざまな顔を持つ彼女が日々感じたことを、忖度なく書き綴ります。第25回では、エッセイ開始2年目を迎えて脱・保守的を目指す中川さんの決意をお届け。
#25「エッセイ2年生」
打ち上げが苦手だ。厳密に言うと「絶対にちゃんとしなきゃいけない大人数の集まりで、何を発言したらいいのか分からなくなって勝手に居心地が悪くなるから、できれば仲が良い人の近くで座っていたい」だ。大体20分もすればしっかり楽しくなってきて笑えるようになってくるのだが、それまでは少し口角を上げ(上手く上がっているのかは分からない)菩薩のような顔をして人の話に頷くのが精一杯。先日はバンドのライブ後に「マネージャーさんから呼び出されたわ」と罪をなすりつけ、開始30秒で打ち上げを抜け出した。詐欺師である。
スポーツ観戦で盛り上がることが、上手にできない。ついでに、応援する球団の成績が芳しくないからと怒っているおじさんの気持ちも分からない。自分が過去にしていたスポーツでさえ、観戦してもあまり何も感じないほどだ。そもそも、自分が好きで選手を推しているだけなのに、その方やチームの成績にとやかく言うなんてあまりにもおこがましくないか。勝ってほしい!じゃなくて、応援する!でいいじゃないか、と思う。「勝っても負けても推す、好きだから」としか人を応援できない、私は。
時々、「このときのAさんの心情を回答せよ」系の問題が致命的にできなかった学生時代を思い出して、私は人の心を察せないタイプの人間なのではないかと心配してしまう。そうだとしたら、演技をする仕事は向いていない可能性すらある…と怖くなる。
好きな異性のタイプを聞かれたら「浮気をしないなどの当たり前の倫理観がある」「小さくとも目標がある」、そして3つ目には「何を考えているか分かる人」を挙げる。人の集まりには消極的ですぐ関わりを避けるくせに、人の考えていることはきちんと知りたいなんて、ものすごくわがままな性格だなと自覚はしている。
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