コーヒーで旅する日本/九州編|クローズドに見えて実はオープン。メールから始まる「ANTHEM ROASTERY」との緩やかな繋がり
東京ウォーカー(全国版)
透き通っていて、きれいで

レコメンドしてくれた
喫茶 銀杏の木
の篠原さんが「ひと言で言うときれいで、丸みがあり、スムース」とコメントしていたように、クリーンさが特徴の「ANTHEM ROASTERY」のコーヒー。浅煎りを主体とした豆のラインナップもあるかもしれないが、私もANTHEMのコーヒー=透明感というイメージを強く持っている。

「産地の特徴、生豆由来のフルーツ感に加えて、僕が焙煎によって表現したいと常に考えているのがクリーンさと、丸み。フルーティーな甘酸っぱさだけではなく、香りも余韻も尖りすぎていないバランスがよいコーヒーにしたいと常に考えています」
そういった考えから店で扱う豆はウォッシュドやナチュラルといった、いわゆる昔からある生産処理を施したものが多い。尖りすぎず、ただ生豆由来の個性は確かにある。そんな豆を常時4、5種類用意している。プライスカードには焙煎度合いはあえて書かれていないので、古賀さんと会話する中でお気に入りを見つけてほしい。

一般的なコーヒーショップとは異なるクローズドなスタイルで店を営んできた古賀さん。開業から5年目に入り、徐々にいろいろな人に知られ、コーヒー好きの間では認知は広まってきている。
「福岡市内や北九州市内からわざわざ来てくださるお客さまも多いですが、やはり地元の方々にも日常的に飲んでいただけるようなコーヒーでありたいと思っています。こんな辺鄙なところまで足を運んでくださるお客さまには感謝しかなくて、少しでもホッとひと息つけるような場所にしたいと、昨年夏にイートインスペースを作りました。本当に小さな空間なのですが、お客さまからは好評で、コーヒーを飲まれながらのんびりされている姿を見て、焙煎所とは別にコーヒーが飲める場所を新たに作ってみたいと思うようになりました。今はそのための準備を始めたところです。飯塚市に来ていただくきっかけというとおこがましいですが、そこでコーヒーを飲みたくなるような場所にできたらな、と考えています」と古賀さん。
住所も電話も非公開ながら、少しずつファンを増やし、5年目に突入。自然と次の目標も芽生えた「ANTHEM ROASTERY」。同店のこれからが、また楽しみになってきた。
古賀さんレコメンドのコーヒーショップは「COFFEE BLUE」
「熊本市にある『COFFEE BLUE』さん。西新にある
NIYOL COFFEE
さんがイベント出店する際にお手伝いをしたんですが、そこで『COFFEE BLUE』の店主・木下さんにお会いしたのがきっかけ。それから偶然同じカッピング会に参加するなど、ちょこちょこ顔を合わせていく中で親交を深めました。店の雰囲気もかっこいいですし、木下さんが焙煎したコーヒーはおいしいですよ」(古賀さん)
【ANTHEM ROASTERYのコーヒーデータ】
●焙煎機/DIEDRICH IR-2.5
●抽出/ハンドドリップ(Kalitaウェーブ)
●焙煎度合い/浅煎り〜中煎り
●テイクアウト/あり
●豆の販売/100グラム1200円〜、200グラム2200円〜
取材・文=諫山力(knot)
撮影=坂元俊満(To.Do:Photo)
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