数カ月間飲まず食わずで子育てするホッキョクグマ。40年ぶりに誕生した赤ちゃんや、飼育について聞いてみた【会えなくなるかもしれない生き物図鑑】
東京ウォーカー(全国版)
数カ月間飲まず食わず。壮絶なホッキョクグマの子育て
――そして繁殖の最も神経を使う部分が出産から子育てだ。ホッキョクグマは文字通り、命を削りながら子育てを行う。
出産に際して、野生のホッキョクグマのメスはかまくらのような穴を掘り、そこで巣ごもりして出産します。子育てをしている数カ月間、メスはほとんど飲まず食わず。自分のエネルギーを削って子育てをするという意味では命がけだし、壮絶です。
飼育下ではかまくらは作れないので、人間の目を防げるよう、コンクリートの壁に囲まれた真っ暗な産室が必要です。なお子育ての様子は、設置した暗視カメラで観察します。
ピリカが子育てをしている間、約2カ月は飼育下でも絶食させました。人間が給餌のために入室するとストレスで育児放棄する場合もあります。また、子育て中にエサを与えるとそこでフンをして産室が汚れるという問題もあるため、2カ月ぐらいはエサを与えず子育てに専念させ、その後、少しずつエサの量を増やしていきました。子育ての間、子供に授乳はしますが、自分は何も食べないので、穴から出てくるとげっそり痩せていましたね。
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