数カ月間飲まず食わずで子育てするホッキョクグマ。40年ぶりに誕生した赤ちゃんや、飼育について聞いてみた【会えなくなるかもしれない生き物図鑑】

東京ウォーカー(全国版)

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地球温暖化の影響?流氷が減少して狩りができなくなった

――野生下に近いホッキョクグマの姿が見られるのが旭山動物園の魅力だ。一方、野生では生息数の減少が危惧されている。

雪の中から顔を出すサツキ。冬の旭川では、雪の中のホッキョクグマを観察できる写真提供:旭川市 旭山動物園


野生のホッキョクグマは推定2万6000頭。意外に多いような気がしますが、広大な自然の中ではかなり数が減っていると言われています。減少の理由はいろいろと考えられますが、一般的には地球温暖化の影響で流氷が減少し、ホッキョクグマがエサを捕まえられなくなったのが大きな原因だと言われています。エサがとれなくなれば共食いをしたり、オスが仔グマを襲って食べたりし、その影響で数が減少しているのではないかという説があります。

ほかには、カナダなどでゴミステーション(日本でいうゴミ捨て場)にクマが近づき、危険があるからと駆除されるケースも増えているようです。

また、日本国内の飼育数もピーク時からは減少しています。これは、繁殖の難しさや、産室のある動物園の少なさなどに起因しています。これについては動物園同士で協力し、繁殖施設のある動物園に繁殖可能な個体を移動させて、繁殖を試みようとしています。ホッキョクグマの担当者の中に、種別調整者と呼ばれるコーディネーターがいます。その人が計画を立て、各園館のホッキョクグマ担当者がそろうホッキョクグマ会議も年1回実施し、繁殖に関する情報を共有することで、近年は繁殖率が上昇しています。

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