小笠原諸島 母島

東京から南へ約1000km。沖縄とほぼ同緯度に位置する小笠原諸島は、南北約400kmに点在する大小30あまりの島々からなり、常夏を感じさせる亜熱帯気候。母島は父島から定期船ははじま丸で約2時間、50㎞離れた小笠原諸島のもう一つの有人島。地形や気候の違いから、父島とは異なる植生を持ち、同種の植物でも父島とは異なる生態を見せる。また世界で母島にしか生息しない固有の鳥、ハハジマメグロは森の中の遊歩道はもちろん、集落地の付近でも姿を見せ、その愛らしい姿で人々の目を楽しませている。母島は農業の盛んな地であり、亜熱帯の気候を生かしたパッションフルーツやマンゴーなどのトロピカルフルーツや、「島レモン」と呼ばれる青く甘みのあるレモンなどが特産である。父島と比べ人口も少なく、のんびりと穏やかな時間が流れ、そうした空気感に惹かれリピーターとなる人も多い。また、母島は人の定住する土地では日本一早く初日の出が登る場所でもあり、元日の早朝には観光協会の主催による初日の出登山も行われている。